30代から人生計画を考えるための3つのヒント

30歳前後から現れる「エイジング・ストレス」。どう向き合うかにより、その後の人生が変わります。知っておきたいポイントをお伝えします

いつまでも若さに執着していない?

エイジング・ストレス、あなたは体験していますか? 「化粧を落とした顔を見ると、せつなくなる」「年下の子ばかりがちやほやされて、自分が浮いているような気がする」

このように、ある日突然「若くない自分」に気づき、エイジング・ストレスに陥る瞬間がやってきます。

世の中には「若いから許されること」「若いうちだから価値がある」ことがたくさんあります。そのため、若いうちは「若さ」ゆえの利点を最大限に生かし、利益を享受しているものです。

しかし、若さのみを武器にしていると、いずれ強い不安感、喪失感を味わう日が必ずやって来ます。それが30歳を前後する頃から現れる「エイジング・ストレス」です。

ひょっとしてあなたも「エイジング・コンプレックス」!?

自分らしさがないと「エイジング・コンプレックス」に陥りがち 医学博士の海原純子氏は、暦年齢に対する強いこだわり、または年齢が高くなることに対する不安感を総称して、「エイジング・コンプレックス」と名づけました。

「暦年齢の若さを自分のアイデンティティにしていると、年齢を重ねたときのエイジング・コンプレックスはひどくなる」と海原氏は説いています。また、自分らしさを持たない人も、エイジング・コンプレックスにしばられがちだといいます。

注意したいのは、このコンプレックスが、若さを「売り」にしている特定の人だけに現れるものではないということ。誰でも大なり小なり、年をとることによる不安感、いままでのようにいかないという焦燥感を感じるものです。

30歳を過ぎると脳のはたらきが変わる!?

20代までは吸収の時期、30歳からは応用の時期 自分が「もう若いときと同じではない」と感じるのは、いつ頃でしょうか? 一般的には、30歳前後がその境目です。

実際、人間の「脳」の働きでも、おおよそ30歳を境に大きな変化が現れるそうです。新しい情報をどんどん吸収して、脳のネットワークを構築していく働きが活発なのが、20代まで。30代からは、いままで形成したネットワークをつなぎ合わせていく働きが活発になっていくそうです。

つまり、20代までは吸収の時期、30代からは応用の時期、と言えそうです。

30代から人生計画を考えるための3つのヒント

30代からの人生計画を考えましょう では、30代からはどんなことに留意して、人生計画を考えていくといいのでしょうか? ぜひ、次の3つの点をヒントにしてみてください。

(1) これからのライフステージを想定する

いままで吸収してきたことを、結婚、育児、仕事など、これからのライフステージにどう生かしていくべきか、具体的にイメージしましょう。

(2) 1人で内省する

これからは、自分らしい生き方、オリジナルの価値観、判断基準を築いていく時期です。誰かの意見に振り回されてばかりいると、自分らしい物の見方、考え方が分からなくなります。まずは自分ひとりで内省する時間を増やすことが、大人へのステップアップの第一段階です。

(3) 目標の「大人像」を探す

30代からの人生をはつらつと、ポジティブに生きている具体的な人物を目標にしましょう。ただし、生き方、考え方をそっくり真似するのはNG。オンリーワンである自分を常に意識しながら、憧れの人の良い部分の一部を取り入れるといいでしょう。

若さに執着せず、年を重ねて新しい自分を発見していくことこそ、人生を楽しむ醍醐味です。ぜひ、楽しみながら年齢を重ねていきましょう!

(文:大美賀 直子)

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