消防艇「まもり」長寿命化整備へ

 横浜市消防局の消防艇「まもり」(66トン)が16日、長寿命化の整備のために鶴見消防署鶴見水上消防出張所(同市鶴見区)からドック入りした。

 1989年から横浜港で活躍する同船は、全国の消防組織に属する消防艇でも最古参級。老朽化が進んでいるが、消防隊員らが修繕を重ね、大切に守られている。

 全長29メートル、幅6メートル。毎分1万5千リットルを出す能力がある放水砲2基などを備える。船舶や臨海部の火災、油流出時の拡散放水などに出動してきた。東日本大震災で発生した千葉県の石油コンビナート火災では、一昼夜放水を続けた。客船の入出港やイベント時には、放水演技を披露することも。

 船長や機関長をはじめ5人の乗組員は消防隊員。「修繕の際に部品がなくて困るときもあるが、この船に愛着がある。更新まで使い続けたい」。同出張所には消防艇「よこはま」(120トン)も配置されている。

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