37年ぶり連覇に貢献した広島の助っ人たち 気になる来季の顔ぶれは?

来季も広島でプレーするブラッド・エルドレッド【写真:荒川祐史】

2度の離脱があったジョンソンは6勝止まり

 37年ぶりのリーグ連覇を飾った広島。2位に10ゲーム差をつける独走劇は、外国人選手の活躍なしには語れない。ほぼ全員が活躍した2016年に比べれば、全体的な貢献度はやや下がったが、エルドレッドやジャクソンは結果を残し連覇に貢献した。

 来日初年度に14勝、そして昨季は15勝をマークし、外国人としては52年ぶりの沢村賞を受賞したジョンソン。今季も開幕投手を任されるなど、大車輪の働きが期待されたが、2度の離脱が響いて6勝にとどまった。今季が3年契約の1年目。来季の巻き返しに期待したいところだ。

 ジャクソンは昨季はセットアッパーとして67試合の登板で球団最多記録となる37ホールドをマーク。今季も60試合の登板で30ホールドと記録し、救援陣の中で欠かせない存在だった。

 先発、中継ぎで50試合に登板した昨年同様の活躍ができなかったのがヘーゲンズだ。11試合の登板にとどまり、0勝0敗で防御率6・60。外国人枠の関係もあって、チャンス自体が少なかったが、結果が残せず今季限りで退団となった。

 投手で唯一新加入のブレイシアも当初はセットアッパーとして期待されたが、26試合の登板で2勝1敗。層の厚い救援陣の中で存在感は薄かった。ヘーゲンズと同様すでに、退団が発表されている。

来日6年目のエルドレッドは27本塁打、バティスタ、メヒアはカープアカデミー出身

 一方の野手陣。すっかりおなじみとなったエルドレッドは27本塁打、78打点をマーク。昨季の数字を大きく上回った。特に得点圏では.326と勝負強さを誇った。来季で来日7年目。2年契約が切れるが、さらなる契約延長を勝ち取るほどの活躍ができるか。

 今季から加入したペーニャは内野のユーティリティープレーヤーとして期待されたが、肝心の打撃でアピールできず。22試合の出場で、打率.216、本塁打は0に終わり、退団が決まった。

 将来が楽しみな異色の外国人が、20台半ばのバティスタとメヒアだ。共にドミニカ共和国のカープアカデミー出身で今季途中で支配下登録された。6月に1軍に昇格したバティスタは初打席から代打での2打席連続アーチなど鮮烈なデビュー。終盤はクリーンアップに座り、打率.256、11本塁打をマークした。

 ファームで打ちまくっていたメヒアも7月に支配下に上がると、9月に初安打を記録。2人とも支配下契約時に6年契約を結んでおり、球団も長期的なプランで育成していく方針のようだ。

 来季も広島でプレーすることが決まっているのは投手ではジョンソンだけ。野手ではエルドレッドとバティスタ、メヒアの3選手。ファンの人気も高いジャクソンは米球界復帰の可能性も浮上しており、去就は流動的な状況。球団初の3連覇へ向けて、2018年の助っ人のラインナップはどうなるだろうか。

(Full-Count編集部)

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