「ロボフェスタ」で未来感じて 相模原の県立高校で19日まで

 ロボットを通じて子どもたちに科学への興味を持ってもらおうと、「青少年のためのロボフェスタ2017」(同フェスタ運営委員会主催)が18日、相模原市南区の県立神奈川総合産業高校で始まった。大学や企業など43団体がロボット技術を展示したほか、高校生のロボット競技大会も行われた。19日まで。

 高校生ロボット競技大会には、10月に秋田県で行われた全国大会への出場校を含む4校が参加。この日は調整日だったが、県立川崎工科高校と県立神奈川工業高校がデモンストレーションをした。縦3メートル、横4メートルほどのコース内に立てた16本のペットボトルをロボットでつかみ、秋田の祭り「竿燈(かんとう)」に見立てた高さ1・5メートルほどのやぐらの横棒に、より多くのペットボトルを取り付ける。

 川崎工科高のロボットは素早く確実な動きで一本一本、アームでボトルをつかみやぐらに取り付けた。神奈川工業高は、いっぺんに4本を取り上げる仕組みだが、なかなかうまくいかず苦戦していた。

 大学の展示では、横浜国立大学理工学部が「サイボーグ技術とその医用福祉応用」のテーマで、ロボットの手などを展示。人間の腕に電極を取り付けて手を握ったり開いたりすると、連動してロボットの手が動く。海老名市内から家族連れで訪れた女児(6)は自分の手と同じように動くロボットの手を見て「すごかった。不思議だった」と興奮気味に話した。

 東京工業大学の長谷川修准教授は、自らの研究室で学生と共に開発した人工知能「SOINN」について講演。人工知能をロボットなどに応用し、熟練した職人の動きなどを数十回覚え込ませると、熟練職人と同じような動きをこなせるという。「現在のビッグデータを使うやり方では数千回、数万回も覚えさせないとならない。SOINNならずっと少ない回数で済む」とメリットを説明した。

 ロボフェスタの問い合わせは県立青少年センター電話045(263)4471。

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