平井、特殊鋼精密切断を強化 超硬丸鋸盤を増設、販売管理システム刷新も

 平井(本社・東京都中央区、社長・平井俊夫氏)は、北関東加工センター(栃木県真岡市)と所沢加工センター(埼玉県所沢市)で超硬丸鋸盤を各1台増設し、北関東で1台更新する。両端面取り機能などを付帯し、厳しい寸法要求に応える切断機で、12月から来年1月にかけて新鋭機を稼働する。総投資額は1億3千万円。新規ユーザー開拓に伴う特殊鋼棒鋼の精密切断ニーズの拡大に対応する。かねて進めていた販売管理システムの刷新では、9月に新システムに完全移行した。

 平井は特殊鋼、高機能材料などをメーンに扱う大手特殊鋼問屋で、システム事業部では半導体製造装置に搭載される液体材料気化供給装置や精密加工部品を設計・製作する。北関東、所沢は特殊鋼棒鋼の主力在庫加工拠点。今回の増強により北関東は丸鋸盤15台、帯鋸盤6台、所沢は丸鋸盤6台、帯鋸盤6台の体制となる。

 11月は営業組織の一部再編も行った。営業部と高合金部を統合し特殊鋼高合金部を発足。営業部のVA提案力と高合金部の高機能材料などの専門性を融合し、需要産業の最先端の開発ニーズを掘り下げる営業態勢を構築していく。

 17年8月期単独決算は売上高290億1100万円で前期比16・5%増、経常利益7億4千万円で同13・1%増、純利益4億9500万円で同19・0%増。自動車、半導体関連が堅調で、リニア用材料など高機能材料も堅調だった。

 今期売上高は300億円の見通し。自動車向け特殊鋼の堅調を見込み、システム事業部は半導体関連事業の好調を維持する見通し。

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