《東京》19世紀末のパリを彩ったリトグラフの数々「パリ・グラフィック」展

アンリ・ド・トゥールーズ=ロートレック「ムーラン・ルージュ、ラ・グーリュ」1891年 多色刷りリトグラフ 三菱一号館美術館

 版画や歴史的なポスターがいつからアートになったのか-。印刷によって表現される版画や挿絵・ポスター・写真などグラフィック・アートの原点を紹介する展覧会「パリ・グラフィック-ロートレックとアートになった版画・ポスター展」が、東京の三菱一号館美術館で開催されている。

 19世紀末のパリには芸術的なポスターが街にあふれ、人々の目を楽しませていた。大きな役割を演じていたのがトゥールーズ=ロートレックだった。城を持つ高貴な家に生まれながら、モンマルトルのキャバレーや酒場に入り浸り、破滅的な生涯を送った画家だ。

 「ムーラン・ルージュ、ラ・グーリュ」は、モンマルトルにあるダンスホールのムーラン・ルージュ(赤い風車)のポスター。中央でスポットライトを浴びて片足を大きく上げた女性はラ・グーリュという当時の有名なダンサー。背後で静止した黒い人物のシルエットとは対照的で、踊る姿は躍動している。

ピエール・ボナール「『フランス=シャンパン』のためのポスター」1891年 多色刷りリトグラフ アムステルダム、ファン・ゴッホ美術館

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