「女性への暴力にNO！」レガネス、問題提起の2017-18アウェイユニフォーム

1部リーグ初挑戦だった昨季は17位で見事残留に成功したレガネス。2シーズン目の今季は強固な守備をベースに戦い、ここまで8位と健闘を見せている。

そのレガネスが19日のバルセロナ戦で、クラブ史上初めてホームスタジアムで“アウェイユニフォーム”を着用した。その理由は、国連が定める11月25日の『女性に対する暴力撤廃の国際デー』にある。

パープルを基調にピンストライプや各部の差し色がピンクと、レガネスにしては意外性のあるカラー。

チームエンブレムもピンクのモノクローム（単色）で彩った。胸中央の小さなエンブレムはレガネス市のロゴマーク。

首元のハッシュタグを見ると、この色の理由が分かる。

“#NoALaViolenciaDeGénero”は女性への身体的・性的暴力に反対するキャンペーン。これは全世界的な問題だが、スペイン国内でも女性への暴力は多いようで、中には殺人にまで発展するケースも少なくない。

パープルは暴力に反対する色だが、乳がん撲滅運動で知られるピンクは、ここでは女性を象徴する色として使ったと考えられる。

25日の『女性に対する暴力撤廃の国際デー』を1週間後に控えた19日のバルセロナ戦で、クラブはキャンペーンを展開。またこの試合限定で、スペインの大手法律事務所が胸スポンサーに付いた。

レガネスがこの運動にここまで強く関心を持つ理由は不明だが、クラブの会長マリア・ビクトリア・パボン氏は女性である。

レガネス伝統のブルーとホワイトのホームユニフォーム。今回のデザインは、1980年代のユニフォームにインスパイアされている。

襟付きのVネックも80年代のユニフォームと同じ。胸中央のレガネス市のロゴマークのプリントは、すべてのユニフォームに共通する。右袖にはLa Ligaバッジ。

対戦相手とのユニフォーム色の兼ね合いで、パープルのアウェイユニフォームが使われたのは第10節のセビージャ戦が初めて。それまではこのサードユニフォームがアウェイゲームで使われ続けた。左袖のスポンサー“SAMBIL OUTLET”はレガネス市にあるショッピングモール。

ちなみに1940年代には、グリーンがホームユニフォームに使われた時期もある。