京浜港ドック 土木遺産に認定

 国土交通省関東地方整備局が所有する「京浜港ドック」(横浜市神奈川区)が、歴史的な構造物を土木学会が顕彰する「選奨土木遺産」に認定され、21日に認定書授与式が行われた。

 京浜港ドックは1926年4月に竣工(しゅんこう)し、長さ109メートル、幅24・5メートル、深さ8・5メートル。防波堤や岸壁の土台になるコンクリート製の構造物「ケーソン」を製作し、昭和初期から平成にかけて横浜港や川崎港、横須賀港の整備に大きく貢献した。

 同市中区の横浜第2合同庁舎で開かれた授与式で、選奨土木遺産関東支部の小方武雄・前選考委員長は「完成から今まで維持管理されてきたことに感謝申し上げたい」と述べた。同局の高田昌行副局長は「私どもとしても誇らしい」と認定を喜んだ。

 京浜港ドックは、海水を注入することで実際の海域に近い条件を生み出せることから、現在は産官学の連携による海洋・港湾技術の実証試験に活用されている。

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