コールセンター向けに通話録音装置・DP/PB変換装置等の通信機器を開発・製造する北海道の(株)neix(旧:ネイクス)が民事再生法申請

 (株)neix(TSR企業コード:010384936、法人番号:8430001012992、札幌市白石区東札幌3条5-3-24、設立平成5年7月、資本金3億円、端一二社長)は11月20日、東京地裁に民事再生法の適用を申請し同日、保全命令を受けた。申請代理は内田昌彦弁護士(芝琴平法律事務所、東京都港区虎ノ門1-1-11、電話03-3502-5330)。監督委員には江上千惠子弁護士(江上法律事務所、東京都墨田区錦糸1-2-6、電話03-3621-0216)が選任された。なお、問合せ専用電話番号は03-5843-0201(午前9時から午後5時30分まで、土日祝日を除く)。
 負債総額は約26億3200万円。

 電話通信端末機器の開発ならびに製造を手掛け、回転ダイヤル式電話のダイヤルパルス(DP)信号をプッシュホン対応のプッシュボタン(PB)信号に変換するDP/BP変換装置は、全国のコールセンターにおいて標準装置となった。その後も通話録音システム、FAX誤送信防止システムなどを開発し、システムインテグレーション事業にも参入して事業の多角化を図り、積極的な資金調達とM&Aを実施して業容を拡大させた。
 ピークとなった平成20年6月期には売上高115億2171万円を計上したが、その後、経費負担が急速に増して経営を圧迫。21年にシステムインテグレーション事業を他社に売却して業容が縮小し、景況の悪化も影響して24年6月期には18億1300万円の赤字を計上し、債務超過に転落した。
 26年9月には(株)ネイクスから現商号に変更し、業績の回復を目指していた。しかし、28年6月期以降、売上が一段と落ち込み、事業継続が困難となった。こうしたなか、(株)ネクストジェン(TSR企業コード:295348143、法人番号:6010001097517、東京都港区)が支援を表明したため、民事再生手続により再建を図ることとなった。

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