明興双葉、半導体製造装置用ハーネス生産倍増 需要旺盛、山梨県に工場増設

 ワイヤハーネスや電線用導体などの事業を展開する明興双葉(本社・東京都中央区、社長・是松孝典氏)は2020年までに半導体製造装置向けハーネスの生産数量を倍増させる。拡大が見込まれる需要に対応しながら、能力を順次増強する。2018年1月には東北事業所(岩手県一関市)を増床。さらに4月には山梨県で工場を増設する。

 半導体製造装置向けは、ハーネス事業の売上高のうち約8割を占める主力分野となっている。旺盛な需要を受け16年2月から順次生産規模を拡大しており、東北事業所では第1・第2両工場で賃借する面積を広げながら増床。昨年2月から現在までに製造能力を約1・5倍に増やしている。18年1月には第2工場の賃借面積を約400平方メートル増やし、能力をさらに4割引き上げる。

 山梨では4階建ての建屋を賃借し新拠点を設ける予定となっている。新拠点の面積は約460平方メートルからスタートし、順次増床。20年には約1200平方メートルまで広げる。国内のハーネス事業は現在130人体制だが、今後は最大100人規模で増員する。国内の能力増強と併せて半導体製造装置向けの一部生産を中国でATM向けなどのハーネスを製造する現地法人明興電工(深せん)有限公司にシフトする。

 ハーネス事業本部長の畠山克也専務執行役員は「メモリの伸びなどで拡大する半導体製造装置向け需要に対応していく。併せて新規分野の開拓にも力を入れたい」と話している。

© 株式会社鉄鋼新聞社