北メディア「資本主義社会の不治の病」

北朝鮮の朝鮮労働党機関紙・労働新聞は22日、署名入りの論説で資本主義社会は「反人民的で反動的な社会である」と批判した。同日、朝鮮中央通信が伝えた。

北朝鮮では、2000年代に入って韓流などの違法な海外コンテンツが拡散しており、人々の日常生活や経済活動にも影響を及ぼしている。論説は、こうした風潮に対する警告と見られる。

論説は、「真の道徳は搾取と抑圧がなく、全てが人民大衆に奉仕し、同志的愛と団結、協力が社会関係の基本を成す社会主義社会にだけあり得る」とし、「ブルジョア道徳は人類史において最も反人民的で反動的な道徳だ」と述べた。

また、資本主義社会では「偽りと欺まん、詐欺とペテン、冷酷と人間憎悪だけが席巻し、良心と信義、温かい愛と情、団結と協力は枝根さえ探し見ることが困難なほどに抹殺されている」「教育、文学・芸術、スポーツなど文化生活の各分野が商業化されて人民大衆の健全な思想的・精神的発展を甚しく阻害している」と指摘した。

その上で、「資本主義社会では数多くの人々が国と民族も知らず、社会と集団も眼中にない政治的文盲者、堕落分子、犯罪者に転落している」とし、「これは、資本主義社会の不治の病である」と強調した。

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