源実朝の遺徳しのび 秦野でまつり

 30回目となる「実朝まつり」が23日、秦野市東田原の源実朝公御首(みしるし)塚と田原ふるさと公園で開かれた。鎌倉幕府第3代将軍源実朝の遺徳をしのび、法要や稚児行列などが行われた。

 歌人としても著名な実朝は1219年、鎌倉の鶴岡八幡宮で暗殺された。地元の伝承によると、首は秦野に運ばれ、手厚く供養されたという。まつりは地元自治会などによる実行委員会が地域の絆を強めようと毎年開催。今年は1年前倒して800回忌も行った。

 節目を記念し、大鍋で作った千人分のけんちん汁を無料配布。婦人会によるたばこ音頭や雅楽の演奏、みこしパレードなどが披露された。実行委の委員長(71)は「実朝公に地域の繁栄をお願いした。地域住民の心が一つになった」と話していた。

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