アートと食の祭典 新百合ケ丘駅周辺でマルシェ

 地域活性化と多世代共生を目的としたアートと食の祭典「しんゆりマルシェ2017」(実行委員会主催)が25日、川崎市麻生区の小田急線新百合ケ丘駅周辺で開かれ、家族連れらでにぎわった。周辺10大学の学生がワークショップやライブを行うなどしてイベントを盛り上げたほか、地域の交流拠点「リリオス」の竣工(しゅんこう)式も行われた。

 30年以上前に開発が始まった同地域では高齢化が進む一方、近年のマンション開発や大学進出で子育て世帯や若年層も増えてきた。マルシェは、多世代が交流できる機会をと川崎新都心街づくり財団を中心とした実行委が3年前から開催。

 地元の禅寺丸柿のキャラクターに似たゆるキャラでPRする長野県高森町や地元の農産品、手作りアクセサリー、食品など約135店が出店した。大学生もクリスマスツリー作りなどのワークショップを実施。田園調布学園大学2年の学生(19)が「日頃お世話になっている地元の人たちに少しでも恩返ししたい」と子どもたちを楽しませていた。

 会場の一角には同日、多世代の地域住民が集う木造平屋の「しんゆり交流空間・リリオス」(同区万福寺、約155平方メートル)が仮オープン。同財団と新百合ケ丘商店会(95店)が運営し、10大学と連携しながら、子育てや介護関連イベント、文化活動などに利用する。「多くの人が集い、楽しみ、いつまでも幸せに暮らせるための交流スペースになれば」と同商店会の会長は願っていた。

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