10月世界粗鋼、17カ月連続増 17暦年、過去最高更新へ

 世界鉄鋼協会のまとめによると、10月の世界の粗鋼生産量(66カ国)は前年同月比5・9%増の1億4525万トンとなり、17カ月連続で前年同月実績を上回った。中国が高水準の生産を続けており、世界全体の生産量を押し上げた。景気好調が続く米国は12%増の2ケタの伸びとなった。

 1~10月の累計生産量は14億1053万トンで、前年の同じ時期に比べ5・6%増。10月の生産ペースが続けば1~12月では17億トンに迫る生産量となり、これまでの最高(2014年の16億6989万トン)を上回る見込み。

 中国は前年同月比6・1%増の7236万トン。1日当たり生産量は233万トンで、引き続き高水準となった。需要好調に加え、地条鋼規制が生産を押し上げた形だ。

 米国は同12%増の698万トンと2ケタの伸びを示した。景気好調が続いているほか、米政府の保護主義策を背景に新興国などの対米輸出が減っていることも影響したもようだ。

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