明電舎、鉄鋼薄板ライン向け高機能インバータ開発

 明電舎は24日、鉄鋼の薄板圧延ラインで使われる新型インバーター「サイフレックVT350」を開発し、今月から販売を開始したと発表した。鋼板の張力(トルク)制御性能を向上させたほか、従来機より導入コストを4割削減している。

 インバータはモーターの回転数を制御し、コイルの巻き出しや巻き取りを制御する装置。新型機ではトルク制御応答を1200ラジアンパーセックへと約2倍に高めたほか、安全機能のセルフトルクオフ機能を内蔵。性能を高めつつ価格を引き下げ導入しやすくした。

 明電舎は沼津事業所(静岡県)で同インバータを生産しており、従来のVTシリーズは鉄鋼向けで約1千台が採用されている。新型機でこれらの更新需要を取り込み、年間100台以上の販売を目指す考え。

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