空き家管理で連携 座間市×シルバー人材センター 現状確認し報告書も

 防災や防犯面で問題視される空き家について、座間市は市シルバー人材センターと協定を結び、適正管理の推進に向けた取り組みを始めた。同センターは従来の敷地内の草刈りに加え、家屋の現状確認や傷み具合をまとめた報告書の作成など、所有者向けの有料プランを拡充。市は同センターの取り組みを広報紙などを通じて市民に周知している。こうした協定締結は県内では横浜市に続き2例目。

 空き家は老朽化すると破損・倒壊する危険性がある。木や草が生い茂り、ごみが散乱、虫の発生など、近隣の困り事の原因にもなる。

 同センターはこれまで有料で植木の剪定(せんてい)、除草を行ってきたが、9月の協定締結に際し、新たなプランを設定。目視での家屋の傷み具合の確認や報告書の作成、写真撮影にも取り組む。希望に応じて郵便物の発送、敷地内の不法投棄物の集積なども有料で行う。

 市市民協働課によると、今年2月時点で確認されている市内の空き家は42件、空き地は4件。4月から8月末までに空き地・空き家が新たに18件確認された。市民からの通報や年1回の巡回だけでは実態把握は難しいのが現状。市と同センターは適正管理を推進するため、情報交換を行っていくという。

 空き家の管理に関する同センターの受注件数は昨年度は45件だったが、本年度は9月末時点で49件と増加している。同センターは「(修繕など)専門的な作業の希望があった場合、市商工会と連携しワンストップな対応につなげたい」としている。

 現場確認、撮影、報告書の作成を含む基本プランは2500円。剪定や除草などはオプションで追加料金が必要。問い合わせは同センター電話046(254)5361。

© 株式会社神奈川新聞社