ドアに白杖挟んで発車 東急田園都市線

 東急田園都市線のホームで今月、電車が視覚障害のある男性の白杖(はくじょう)をドアに挟んだまま発車するトラブルが起きていたことが27日、東急電鉄への取材で分かった。白杖を放したとみられる男性にけがはなかったが、白杖が破損したという。

 同社によると、17日午後4時45分ごろ、東京都世田谷区の同線二子玉川駅ホームで発生。押上発中央林間行き下り普通電車(10両編成)の先頭10号車のドアに、白杖が挟まれた。

 ドアは幅15ミリを超える異物を検知すると再び開く仕組みになっているが今回は作動せず、最後尾の1号車から目視やモニターで安全を確認した車掌も気付かなかった。次の停車駅で乗客が通報、一部が壊れている白杖が見つかった。

 同社によると、同駅のホームにいた男性は「電車の外から乗客に急行か各停か確認していた」と駅員に対して説明したという。同社は安全対策を徹底したいなどとしている。

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