ルノーF1の選手権6位に貢献したヒュルケンベルグ、ペナルティは「妥当」と納得

 ニコ・ヒュルケンベルグは、F1アブダビGPでセルジオ・ペレスをオーバーテイクした際に受けたペナルティを妥当なものだと受け止めている。

 アブダビGPの1周目、ヒュルケンベルグはコースを外れてペレスを抜いたとして、5秒のタイムペナルティを科せられた。しかしヒュルケンベルグは、当時の状況下では他に選択肢はなかったと考えており、以下のように説明している。

「マシンが異なれば視点が異なるのは当たり前のことだ。僕がいた場所からは、彼(ペレス)がロックして膨らんでくるのが見えていた」

「僕は(コーナーに)備えて、左に曲がれるくらいまで速度を落としたが、彼のほうが膨らんできたんだ。物理的に逃げ場のない状態だった。止まって彼の後ろに付くことができたはずだって、言うのは簡単だよね」

 ヒュルケンベルグは、インシデントについてはペレスにも言い分があるだろうと言う。

「他のドライバーをコース外に押し出したというのが、僕側の意見だ」

 ヒュルケンベルグはインシデントを予見し、回避したうえで前に出たと考えており、「あの状況では5秒のペナルティが妥当だったと思う」と笑みを浮かべながら話した。 
 
 フォース・インディアは、すぐにポジションを入れ替えるよう指示しなかったレースコントロールに憤りを感じている。結果的にヒュルケンベルグはこのときに得たポジションを守り、ペレスを引き離すことに成功した。

 ヒュルケンベルグは最初のピットストップまでの間に、5秒のペナルティをこなしてもペレスに抜かれないだけのマージンを築いていた。しかしピット作業でミスがあり、後半はポジションが危ぶまれる事態にもなった。

「チェコ(ペレス)に対して5秒のマージンがあることは分かっていた。けれどもピット作業で予定外の時間がかかり、少しナーバスになったよ」

「最終的には問題なかった。ストレートがすごく速いハースを抜くのに、少し頑張らなければならなかったけどね。彼を抜くのは簡単なことではなかったが、それが終わってからは筋書き通りに進めることができたよ」

 ヒュルケンベルグは6位でレースを終えた。彼は自身が獲得したポイントによりドライバーズ選手権10位を獲得し、ルノーはコンストラクターズ選手権でトロロッソを逆転し6位となった。

「もちろん満足しているよ。6位という強力な結果を得て、今週末の目標はすべて達成できた。ライバルの前に出て、素晴らしい形でシーズンを終えられた。チームは冬の間もモチベーションを高く保てるだろう。これからは来年のことに目を向けていく」とヒュルケンベルグは話した。

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