長崎オランダ村・名称復活

 西海市西彼町の市民交流型観光施設「ポートホールン長崎」は27日、2001年に閉園した「長崎オランダ村」に施設名称を変えた。運営会社名も「ホーランドビレッジ」から同名に変更。オランダ村が持つ高い知名度を生かしながら、新たに映画やコンサート、ライトアップなどを展開し、集客を図る。

 同日、現地であった記者会見で、宅島壽雄社長は「ポートホールンと言っても知らない人ばかり。オランダ村の方が県外の人たちにも理解される」と変更理由を述べた。18年度は集客数30万人、売上高3億円を目標に掲げている。

 同社によると、「長崎オランダ村」の商標権は所有するハウステンボス(HTB、佐世保市)から無償で借り受けた。これまで通り入場無料。12月16日から新たなイベントを開始する。文化、芸術、自然の調和をコンセプトに、既存の施設内にミニシアターを設けて500円から楽しめる映画を上映するほか、クリスマスコンサートや来場者参加型のイルミネーションイベントなども実施。地元漁協と連携した大村湾クルーズも検討している。

 オランダ村は1983年開業。入場者が200万人を超えた年もあったが、HTB開業などに伴い、客数が激減し、2001年に閉鎖。05年には同跡地に食のテーマパークがオープンしたが、約半年で破綻した。

 ポートホールンは16年4月、今の運営会社が同跡地の一角を西海市から10年間無償で借り受けて開業。施設内で飲食店などを展開したが経営不振に陥り、初年度の売上高は約1億8千万円だった。

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