新潟市など、新潟駅高架工事の見学会 鉄筋、杭工事などパネル紹介

 新潟市の主催、国土交通省、新潟県の後援で26日、新潟駅付近連続立体交差事業鉄道高架工事現場見学会が行われ一般市民が多数訪れた。鉄筋、杭工事などで採用された多様な工法に参加者は見入っていた。

 新潟市は在来線の鉄道高架化(連続立体交差事業)、幹線道路整備、駅前広場の整備を進めており、2018年夏前に高架化駅(2~5番線)の1期開業、21年に全面開業、22年高架下交通広場完成、23年に万代広場完成を目指している。

 見学会では新幹線と在来線が並ぶホームや膜構造で採光性を高めた全覆い上家、貯雪や振動、騒音に配慮した軌道構造を間近で見ることができ、これまでの工事の詳細がパネルで紹介された。

 杭工事では先端プレロード場所内杭工法が採用され、地盤強化、杭の沈下量減少、支持力向上を図った。全462本中、187本で適用された。

 孔壁保護併用場所打ち杭工法は杭孔掘削と孔壁保護が同時に可能で軌道影響範囲にライナープレートを沈下させ孔壁を保護。2800ミリ径17本が施工された。

 鉄筋工事の内巻スパイラル工法は従来外側に配置する帯鉄筋を内側に配置し、地震時の柱の変形性能が向上した。断面のスリム化や鉄筋量の低減によるコストダウン効果がある。

 軌道構造は貯雪型弾性バラスト軌道を採用し、積雪を考慮し従来型よりも高いコンクリート高さ(レールまで920ミリ)を設けた。

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