厚木から空母艦載機移駐 岩国基地に到着

 米海軍厚木基地(大和、綾瀬市)に駐留し、最大の騒音源となってきたFA18戦闘攻撃機などの主力空母艦載機14機が28日、米海兵隊岩国基地(山口県岩国市)に到着した。厚木基地の騒音対策のため、2006年に日米両政府が合意した在日米軍再編の一環。すでに到着していた別の艦載機11機と合わせ、この日25機が移駐した扱いとなった。約60機の移駐完了後、岩国基地は極東最大級の米軍航空拠点となる。

 今回移駐が始まったのは米海軍横須賀基地を拠点とする原子力空母「ロナルド・レーガン」の艦載機で、FA18戦闘攻撃機2部隊とEA18G電子戦機1部隊のジェット機約30機。近く残りの機体も移るとみられる。プロペラ機のE2D早期警戒機5機が8月までに移駐しており、計35機程度が岩国基地に拠点を移すことになる。

 今後はFA18戦闘攻撃機とC2輸送機の計25機程度が移駐する見通し。FA18戦闘攻撃機は来年5月ごろまでに移駐する予定で、C2輸送機の時期は調整中という。

 また、米海軍司令部は、来年春ごろから夏ごろにかけて、移駐した部隊が所属する第5空母航空団の司令部が厚木基地から岩国基地に移る予定だと明らかにした。

 移駐が完了すれば、岩国基地に駐留する機体は約120機。軍人、軍属、家族計約3800人も厚木基地から移り、岩国基地の米軍関係者は約1万人となる。

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