マクラーレン・ホンダF1が最後の走行。バンドーン「有意義な一日」に満足し、テストを終える

 マクラーレン・ホンダは30日、アブダビでの2018年タイヤテストで、ストフェル・バンドーンとランド・ノリスを走らせ、2017年の走行を締めくくった。

 ブラジルGP後のテストが治安の問題でキャンセルされたため、その分の作業をカバーするため、マクラーレンはアブダビテストで2台を走らせている。初日はフェルナンド・アロンソとオリバー・ターベイが走り、2日目最終日はレースドライバーのバンドーンと2018年のテスト&リザーブドライバーのノリスが作業を引き継いだ。

 バンドーンは、アロンソが行っていた2018年と2017年のタイヤ比較の作業を行い、アロンソと同様に午前セッションでターン19でコースアウトし、バリアにクラッシュした。チームの素早い修復作業のおかげで2時間でバンドーンはコースに復帰、合計105周を走り、ハイパーソフトタイヤで記録した1分39秒782でこの日の8位となった。

「今日は全体的にとてもいい一日だった。ただ、昨日のフェルナンドと同じコーナーでクラッシュするなんて、ちょっと変だったね!」とバンドーン。

「それでも今日は僕にとってもチームにとってもかなり有意義な一日だった。2018年のピレリのコンパウンドを初めて試すことができたので、役立つ作業だった」

「たくさんのテストをし、周回を重ね、タイヤの挙動についての理解を深めることができた。この2日間にデータを集めたので、冬の間にこれを分析し、来年に向けたいいベンチマークにすることができる」

「2017年シーズンの最後の走行日がこれで終わった。メカニック、エンジニアをはじめ、チーム全員に心から感謝したい。今日、僕のマシンの作業をしてくれただけでなく、難しい状況にもかかわらず一年を通して頑張ってくれた」

「チームの全員が全力を尽くして努力した。皆にはこれから家族や友人といい休みを過ごしてほしい。僕は来年に向けた準備をするために、近いうちにファクトリーに戻る。新しい時代を迎えるのが今から楽しみだよ」

 ノリスは118周を走行し、ハイパーソフトタイヤで1分41秒714を記録、14人中12位となった。

「とてもいい一日だった。118周を走ってすごく疲れたけれど、すべてがポジティブだったし、たくさんの周回を重ねることができてよかった」とノリス。

「必要な作業をすべて完了し、トラブルも何もなかった」

「このマシンで本格的にロングランをしたのは初めてだった。ハンガリーの時よりも、マシンの感触をしっかりつかむことができたし、マシンとタイヤについてたくさんのことを学べた。ペースもとてもよかったと思う」

「全体的に僕にとってとてもいい経験になった。今日一日の流れはポジティブだったよ。僕もエンジニアも満足している。僕は必要なことを学び、一日のなかで向上し、同時に楽しむことができた」

「2018年のリザーブドライバーに就任することがすでに発表されたから、この冬、チームと一緒に働くのを楽しみにしている。来年に備えて新車を開発するなかで彼らをサポートしていきたい」

 マクラーレンとホンダは2017年をもって袂を分かち、2018年にはマクラーレンはルノー、ホンダはトロロッソという新しいパートナーとともにF1活動を続けていく。

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