世界最大級の豪亜鉛鉱山、来下期に再開見通し 年産26万トン計画

 世界最大規模で、16年から休山している豪州の亜鉛鉱山「センチュリー鉱山」(クイーンズランド州)が来年下期にも生産を再開する見通しだ。豪州の鉱山会社ニュー・センチュリー・リソーシズは現地28日、同鉱山の尾鉱から亜鉛・鉛を回収するプロジェクトのFS結果を公表した。生産規模は亜鉛精鉱が年産50万7千トン(亜鉛量26万4千トン)、マインライフが約6年で、18年7~9月期の生産開始を目指すとしている。また、鉱山寿命の延長や生産規模拡大のための拡張プロジェクトのFSも18年以降に着手する見通し。

 FS結果として公表された埋蔵鉱量は、7730万トン(亜鉛品位3・1%)、亜鉛精鉱品位は亜鉛52%、銀187グラム/トン。当初約6年のトータルフリーキャッシュフローを17億6400万豪ドルと見積もった(亜鉛価格2755米ドル/トンで想定)。生産開始は18年7月下旬、フル操業を19年10月と計画。FSでは同プロジェクトをコスト競争力のある優良な案件との結論を出している。

 同鉱山は2000年に操業を開始。露天掘りで亜鉛精鉱を年産47万5千トン、鉛精鉱を5万トン生産する世界最大規模の亜鉛鉱山だったが、鉱量枯渇を理由に16年から休山状態となっている。

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