【橋梁・トンネル技術展】3次元の画像データで構造物の点検を容易にする画期的なドローンソリューション 株式会社日立システムズ(本社:東京都品川区、代表取締役社長:北野 昌宏/以下、日立システムズ)の展示していた「3次元管理台帳サービス(仮称)」が、橋梁・トンネル技術展の来場者から高い関心を集めていた。

来場者の興味を強く引いた3次元の構造物点検システム

 日立システムズの展示コーナーで紹介されていた「3次元管理台帳サービス(仮称)」は、ドローンで空撮した画像から、クラウド上で3次元モデルを作成し、2次元の画像とマッピングした管理画面を提供するサービス。同サービスは、日立システムズがドローン運用統合管理センターのオプションとして提供される。ドローンで空撮した画像データを同センターにアップロードすると、簡易な3次元モデルであれば30分程度で作成できるという。3次元化されたモデルは、元となった2次元の空撮画像とリンクが張られているので、画面の右側から点検したい画像を選ぶと、左側の3次元モデルのどこに位置するのかが瞬時に表示される。そのため、撮影後の構造物の点検が容易になる。さらに同サービスでは、気になる箇所にコメントを書き込む機能も提供され、クラウドで複数の利用者が画像をチェックする際にも、確実に記録を残して共有できる。3次元モデルに変換できる画像データは、位置情報が記録されている静止画ファイルであれば、ドローンの機種は問わない。日立システムズでも、エンルート製のドローンだけではく、DJIのPhantomシリーズでも3次元モデルに変換できることを確認している。
 展示コーナーで「3次元管理台帳サービス(仮称)」の説明を担当していた同社のドローン・ロボティクス事業推進プロジェクトの宮河英充部長代理によれば「3次元モデルにすることで、視覚的に分かりやすく構造物を管理できるので、すぐにでも使いたい、という来場者の方が数多くいらっしゃいました。2018年1月からの正式なサービス開始を予定していますが、すでに導入を決めたお客様もいます。また、過去のデータとの比較が容易にできないか、などのお問い合わせもいただいていますので、AIなどを活用した自動化にも取り組んでいく計画です」と話す。

「3次元管理台帳サービス(仮称)」のデモ画面

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