伊万里松浦病院移転問題 機構 67床で再申請

 伊万里松浦病院(佐賀県伊万里市)を病床過剰地域の松浦市に移転開設する問題で、運営する独立行政法人地域医療機能推進機構(JCHO(ジェイコー)、東京)は30日までに、医療法の特例に基づく病床開設申請を当初の87床から67床に減らして県に再申請した。

 申請は29日付。松浦市を含む2次医療圏「佐世保県北医療圏」の病床は4789で基準の3858を超えており、病院新設は原則認められない。そのため機構は、複数の医療機関の再編で病床が減る場合、地域事情に応じて認められる特例での開設を目指している。

 移転について2次医療圏の調整会議は、民間医療機関への影響を懸念。同機構に病床数の見直しを求め、87から67とあらためた計画を承認した。

 新病院の仮称は「JCHO松浦中央病院」。開院時期を当初の2020年4~7月から同7~10月に変更。診療科は12科目。病床の内訳は重症患者向けの急性期47、リハビリ向けの地域包括ケア20となる。

 再申請を受け、県は12月に臨時で開く県医療審議会に計画を諮問。医療審は特例を認めるべきか知事に答申し、県は国との協議を経て認可を判断する。

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