2018ロシアワールドカップで優勝候補の一角に挙げられるスペイン代表は、グループステージ初戦からポルトガル代表と対戦することになった。グループ初戦の中では最大のカードと言っていいだろう。
同国代表の公式サイトによると、代表監督を務めるフレン・ロペテギも難しいグループに入ったと警戒している。スペインはグループBに入ったわけだが、ポルトガルの他にモロッコ代表とイラン代表がいる。選手層で考えればポルトガルが最大のライバルとなり、順当にいけばスペインとポルトガルが決勝トーナメントに進むことになる。しかしロペテギはモロッコとイランも危険なチームと捉えており、決して楽観視していない。
「間違いなく我々はハードなグループに入った。ポルトガルは優れたチームだし、欧州王者だ。モロッコは予選で1度も負けていない。イランは1番最初にワールドカップ出場を決めたチームだ。彼らは我々のベストを引き出すだろう」
このグループのカギとなるのがモロッコとイランだ。両チームともスペインとポルトガルから見れば格下だが、彼らの厄介なところは異様に守備が堅いところにある。モロッコはアフリカ最終予選でコートジボワール代表を抑えてワールドカップ出場権を獲得したが、なんと予選6試合で無失点だった。ユヴェントスDFメフディ・ベナティアなどタレントもおり、引きこもられると崩すのは容易ではない。
イランもアジア最終予選では10試合を戦ってわずか2失点だ。それもこの2失点はすでにワールドカップ出場を決めた状態で迎えた最終戦のシリア代表戦で喫したもので、9試合が終了した段階では無失点だった。この守備力は侮るべきではない。
格下の中でも堅守を軸とする厄介な2チームがグループBに入ってきたことを考えると、このグループは死の組と呼んでもいいだろう。ここでスペインやポルトガルが勝ち点を取りこぼしてしまうようなことがあれば、何らかのサプライズが起こるかもしれない。