洗濯は夜する方が断然効率がよいってホント?

実は洗濯は朝するより、夜のほうが時短になるだけでなく、効率も大幅にアップするということ、ご存じですか?

お天気や時間に左右されてしまいがちな家事、洗濯。実は朝するより、夜の方が時短になるだけでなく、効率も大幅にアップ!ということをご存じですか? 洗濯は、「思い込み」から自由になってみると、驚くほど楽になる家事なんですよ。今回は気になるニオイ対策について、花王のベストセラー洗剤、アタックNeoの開発リーダーにもお話を聞いてみました。

「洗濯機会」を増やすことが時短への早道

現在、成人女性の有職率は約70%(総務省統計局「労働力調査」平成23年)。仕事をする女性が増え、特に若年主婦層では家事時間は減少の傾向にあるのだそうです(NHK生活調査2010年)。

洗濯はお天気に左右されやすく、洗えない・乾かないという「やり残し」が多く発生する家事。少ない時間で効率よく行うためには、洗濯そのものの時間を減らすということだけでなく、「洗濯機会」をどう増やすのか、ということも大事なポイント。そのためにも、洗濯は夜行うという習慣を作ってみては? 実はこれ、次のようなメリットがたくさんあるんですよ。

夜洗濯で汚れ落ちもアップ

夜洗濯のメリットは、次の5つ。1~3は環境とお財布に優しく、4と5は汚れと臭い対策としてもGOOD!

1.電力ピークを外して洗濯機や乾燥機の運転ができる

2.夜間電力を使用することで電気代もお得

3.入浴後に風呂の残り湯を使用すれば、水道代もお得

4.風呂水が温かいうちに使用することで、洗剤の酵素がよく働き汚れ落ちがよくなる(酵素は36~37度で一番よく働く)

5.その日に着た服を夜のうちに洗うことで、雑菌の繁殖を防いで臭いにくい(洗濯槽の中に洗濯物を放置すると臭いの原因になりやすい)

夜洗濯の干し方極意

夜に洗濯したら外に干せない、と思う人もいるはず。ここは、以下のような洗濯動線を作ることで解決していきましょう。実はこの夜洗濯動線は、洗濯そのものの手間も減らします。この方法で洗濯を始めてみると、洗濯が楽にならないのは、干す・取り込む・しまうという一連の作業の中にあったということに気づくはず。

■夜洗濯動線

1.入浴後に残り湯で洗濯機を回す

2.衣類乾燥機がある人は、10分程度の短時間使用してから洗濯物を取り出す(水分が蒸発しやすくなり、しわもつきにくくなります)

3.洗面所などに突っ張りポールを設置したり、室内用物干しをスタンバイさせ、取り出すそばからその場で干す

4.洗面所など換気扇のある場所に置き、換気扇、もしくは除湿器を運転させて就寝する

5.翌朝天気がよければベランダに移動させ、雨降りであればそのまま室内干しをする

ただ、こうした夜洗濯には、「生乾きで嫌な臭いが残る」という悩みもつきもの。干し方だけでなく、ここにまつわる「臭い対策」をどう取るのかが、夜洗濯の大きなカナメとなってきます。

夜洗濯は洗剤選びも大切

花王の調査では、2010年で夜に洗濯をしている人は32.4%。風呂水を使用する人が54.4%で、なんと92.1%の人が室内干しをしているという調査結果が出ています。夜洗濯、実は密かなメインストリームになろうとしているのかも?

ただ、こうした流れは「洗濯物の臭い」という新たな悩みを生み出しているのも事実。「汚れが落ちていないということよりも、汗や体臭、生乾きなどの臭いが残っているということに不快感を感じる人が増えているのです」と話すのは、アタックNeoの開発リーダー、沖さん。

「こうした臭いの対策には、洗剤の選び方、使い方も大切なポイントとなります。ニオイ菌そのものに直接働きかける成分が配合された洗剤もあるんですよ」沖さんがおもむろに取り出したのは、臭いの原因菌が作り出す生乾きのニオイ成分のサンプル。蓋を開けたとたん、「うわ!」と叫びたくなるような、生乾きのぞうきんのような臭いが。これこれ。せっかく洗った洗濯物からほのかにこんな臭いがすると、心底がっかり。

2011年7月に発売された洗剤は、きちんと洗ったつもりでも発生するタオルの生乾き臭などにも効果を発揮。2011年に花王が生乾き臭の原因菌を解明した成果が応用された洗剤だそうです。臭いの原因菌が付着した靴下にこの洗剤をかけると、菌に反応してジュワッと発泡しました。なるほど、おもしろい!

著者も数週間使用してみましたが、乾いたときには気づかなかったのに、顔を拭いたときにほのかに残る生乾きのいやーな臭いなども、数回の使用で解決。これはなかなか快適です。

「すすぎも一回なので、洗濯時間の短縮にもなり、電気や水の節約も可能に。夜洗濯には強い味方になりますよ。」とのこと。詳しいメカニズムなどはこちらのページを参照してくださいね。

せっけん洗濯派の方は、十分にすすぎを行わないとせっけん成分が残って臭いの原因にもなりがちです。お天気が優れない日は割り切って上記のような洗剤を使うなどの使い分けをしたり、すすぎ時にクエン酸大さじ1程度か酢をカップ1加えることで、石けん成分を中和させるなど、臭い対策も万全に。

朝、夫や子どもを送り出してから洗濯機を回すという習慣を作ってしまうと、家族が洗濯という家事に向き合う機会もなくなってしまいます。洗濯は、夜行う家族みんなの仕事と位置づけることで、家族の協力も得やすくなるはず。夜洗濯で時短&家事シェア。発想を変えて、楽しんで取り組んでみたいものですね。

(文:ももせ いづみ)

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