東洋アルミニウム、蒲原製造所に連鋳機新設 高強度箔などの生産可能に

 東洋アルミニウム(本社・大阪市中央区、社長・山本博氏)は5日、蒲原製造所(静岡市清水区蒲原4984)に連続鋳造機を導入すると発表した。導入は、上工程である鋳造の分野を含めた新規箔製品(高強度箔など)の開発が主な目的。建屋や付帯設備などを含む総額は約9億円で、18年8月の稼働を予定している。

 連続鋳造機は、アルミ地金から箔地を製造するための設備。その特徴であるアルミ溶湯の急速冷却効果を活用することで、より高強度な、伸び率がさらに高い箔地の生産が可能となる。半連続鋳造機(DC鋳造機)と比較して熱間圧延が不要になるなど、大幅な工程省略も可能となる。

 「これにより、当社創立100周年へ向けて、主力事業である箔事業のさらなる強化・拡大を図っていく」(同社)。

 連続鋳造機導入は同社グループの中長期的な成長戦略に寄与するものだが、今期の業績に与える影響は軽微。同設備による新規製品の開発進ちょくなどは、公表可能な段階で随時開示する方針。

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