現代フットボールにおいては、GKやDFにも足元の巧みさが要求される。
ここでは、『Squawka』による「足元が巧みなGK、トップ7」を見てみよう。
ドイツ代表GKマヌエル・ノイアー(バイエルン・ミュンヘン)
スイーパーGKの“ゴッドファーザー”であるノイアーは、その役割の改革を続けている。
ゴールマウスに立っていることだけには満足せず、ボックスの端をパトロールし、攻撃の起点になることも多い。
ほぼアンカーのようにプレーする彼は、怪我もあった昨季のブンデスにおいて522本のパスを成功させた。
だが、それ以上に印象的なのは、パスの平均距離が29メートルもあるにもかかわらず、成功率80%を記録したことだ。
ドイツ代表GKマーク=アンドレ・テア・シュテーゲン(バルセロナ)
バルサ加入後は出場機会がカップ戦に限られることもあったが、昨季ついに完全な正GKの地位を掴んだ。クラブとしては失望を味わうシーズンとなったが、彼は素晴らしい出来を見せた。
ドイツ代表ではノイアーの代理である彼は、能力的にも非常によく似ている。
堂々たるGKであり、そのシュートストッパーとしてトップスキルだけでなく、後方からゲームを組み立てる足元の技術も卓越している。昨季はFWルイス・スアレス以上のパスを成功させている。
ブラジル代表GKエデルソン・モライス(マンチェスター・シティ)
シティに着任後すぐに、GKジョー・ハートから正GKを剥奪したペップ・グアルディオラ監督。その後、代役になるはずだったクラウディオ・ブラボを、今夏ベンフィカから獲得したエデルソンにすげ替えるまでにやや時間を浪費した。
このブラジル人は指揮官が切望しているボールスキルを示す必要があるだろう。ブラボ以上のシュートセーブ力も。だが、これまでのところ彼の獲得は明らかにポジティブなものと言える。
コスタリカ代表GKケイロル・ナバス(レアル・マドリー)
リーガのライバルたちに引けを取らず、マドリーもスイーパーGKナバスを有している。
昨季、このコスタリカ人は正GKの地位を保持するために懸命に取り組んだ。そして、CL連覇に貢献してみせた。
ナバスはその驚異的なセービングのほうが有名かもしれないが、ディストリビューションにおいても非常にうまくやっている。
スイス代表GK ロマン・ビュルキ(ドルトムント):昨季パス数634本
指揮官変更があったドルトムントだが、ピーター・ボス新監督のもとでもポゼッションベースのスタイルは変わらない。
それはつまり、ビュルキが後方からの組み立てにおいて大きな役割を担うだろうことを意味する。
このスイス人GKは大したことのないシュートで簡単に失点することで批判を浴びることもある。だが、パスという点においてはベストのひとりだ。昨季は成功率79%を記録している。
フランス代表GKウーゴ・ロリス(トッテナム)
彼を足元だけ優れたGKというのはアンフェアだろう。ショットストッパーとしても卓越しているからだ。
とはいえ、彼が後方からパスを散らすことを楽しんでいるのは間違いない。絶対にそうしなければいけない時でない限り、ロングボールで蹴り出すことは滅多にない。
時にロリスは厄介な事態に陥るが、全体的にいえば、足元は信頼できる。
スペイン代表GKダビド・デ・ヘア(マンチェスター・ユナイテッド)
ロリス同様に、デ・ヘアも異端なゴールキーピングスタイルの持ち主として知られている。
セーブの際に足を使う傾向にある彼は、非常に効果的なボールプレイヤーでもある。
世界最高のGKのひとりとしての地位にあるため、最も注目されるのは驚異的なセーブになりがちだが、そのパス能力も卓越したものがある。
足元の巧いGKとキックの巧いGKは、微妙に違うのが難しいところ。
いいキックを持っているGKとしては、エヴァートンのイングランド代表GKジョーダン・ピックフォードの名もあがるはず。
23歳と若くキックに自信があるだけに、逆にそれが災いすることもあるが、今後が楽しみな守護神だ。