核軍縮へ論文など掲載 長崎大が英文学術誌創刊

 長崎大は6日、平和と核軍縮に関する英文のオンライン学術誌を創刊した。出版元の英国出版社「テイラー&フランシス」のウェブサイトに同日、核兵器禁止条約に参加しない日本を批判する論文などが掲載された。

 学術誌は「Journal for Peace and Nuclear Disarmament(平和と核軍縮)」。核廃絶に向け被爆地の学術的な発信力を高める狙いで、9月に創刊を発表していた。同大核兵器廃絶研究センターが論文などの編集を担当。今後、ウェブサイトで記事を順次掲載し、来年3月に約20本の特集に再構成して公開する予定。閲覧、ダウンロードは無料。

 長崎市内で記者会見した河野茂学長は「学術誌によって日本や世界の若手研究者に発表の場を提供できる」と期待した。

 同大は東京都内の日本記者クラブでも会見を開き、同出版社のプログラムディレクター、デービッド・グリーン氏は北朝鮮の核開発問題に触れ「緊張が増している中で刊行されることは大変意義深く、重要だ」と話した。

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