丸一鋼管と豊田通商、フィリピンに新工場 19年から自動車用鋼管生産

 丸一鋼管と豊田通商グループは7日、フィリピンのマニラ郊外に共同出資で二輪車と自動車用鋼管の製造子会社を設立すると発表した。約1400万米ドルを投資して工場を建設、2019年春をめどに稼働させる。

 会社名は「マルイチ・フィリピン・スチール・チューブ」(MPST社)。丸一70%、豊通グループ30%の出資比率。マニラ郊外のパタンガス州リパ市LIMA工業団地内に敷地約2万9千平方メートルを確保し、約8千平方メートルの工場建屋に2インチ造管ミル1基と切断機などを設置する。当面の生産能力は月1千トン。社長は丸一の竹内健社長室長が兼務する。

 フィリピンはここ数年、アセアン地区で最も高い経済成長を維持。国民所得の上昇に伴い二輪・自動車需要が急増している。日系二輪・自動車関連企業も多数進出しており、今後、鋼管需要が増加する見通しから進出を決めた。

 丸一と豊通は、日本国内および世界4カ国(中国、ベトナム、インド、メキシコ)で二輪・自動車用鋼管の製造販売を共同で行っている。

 丸一のアジアにおける二輪・自動車用鋼管拠点は、インド、ベトナム、インドネシア、中国に続きフィリピンで5カ国目になる。

© 株式会社鉄鋼新聞社