ベスト16そろい踏み。今年のCLはイングランド勢が席巻

日本時間6日と7日の早朝に行われた、UEFAチャンピオンズリーググループステージ最終節。ベスト16に進出するクラブが出そろった。

ついに出そろった16クラブ。

UEFAチャンピオンズリーグ(以下CL)のグループリーグが終了し、決勝トーナメントに進むクラブが決まった。イングランド勢の活躍が目立つ今年のCL。決勝トーナメント一回戦はどのような組み合わせになるだろうか。

勝ち上がった全16クラブ

まずは、勝ち上がった16クラブ。

各グループ1位通過

マンチェスター・ユナイテッド

PSG

ローマ

バルセロナ

リヴァプール

マンチェスター・シティ

ベジクタシュ

トッテナム

各グループ2位通過

バーゼル

バイエルン・ミュヘン

チェルシー

ユヴェントス

セビージャ

シャフタール

ポルト

レアル・マドリード

シャフタールやバーゼルは唯一予想に反して突破を決めたクラブだと言えよう。モナコ、ライプツィヒ、ポルトと同じ組に入ったベジクタシュが、無敗でグループ首位で通過したことも特筆すべき記録かもしれない。

組合わせ抽選の方法

突破したクラブにとって非常に重要になってくるのが、決勝トーナメントの組み合わせだ。

ベスト16の組み合わせに関しては、以下のルールが適用される。

・1位どうし2位どうしが対戦することはない

・同じグループだったクラブとの対戦はない

・同じリーグのクラブとの対戦はない

それをふまえたうえで、対戦する確率を示したのが、以上のツイートに含まれる図だ。

最も目に付くのはチェルシーではないだろうか。

彼らが対戦する可能性のあるクラブは3つのみ。PSG、バルセロナ、ベジクタシュだ。なぜならば、同じグループだったローマとの対戦は組まれないし、同じリーグのマンチェスターの2クラブ、リヴァプール、トッテナムと組まれることもないからだ。

チェルシーとしては、1位通過を逃したことは痛かっただろう。しかし、反対に言えばPSGとバルセロナにとっても厄介な相手だと言える。チェルシーvsバルセロナが組まれれば、過去の因縁などもあいまって、1回戦の目玉カードになるだろう。

今シーズンは前述のチェルシー以外のイングランド勢4クラブが、各グループで首位通過を果たした。莫大な資金力をバックに、選手たちが綺羅星のごとく居並ぶメガクラブだけに、今シーズンやっとその実力を発揮できていると言えよう。

ヨーロッパで苦戦続きだったスパーズも、レアル・マドリードを撃破し、ドルトムントを粉砕。無敗で勝ち上がった。リヴァプールは6試合で驚異の23得点(PSGは25得点)し、こちらも無敗で突破。クオリティを見せつけた。

この抽選会で注目なのは、前回王者のレアル・マドリードが2位で通過したため、イングランドのクラブと当たる可能性が非常に高いということ。リーグ戦でシティに水をあけられているユナイテッドや、なぜか「白い巨人」と対戦することの多いユルゲン・クロップ率いるリヴァプールなどは、是が非でも引きたくない相手だろう。

そして、前回大会のランナーズアップだったユベントスと、バイエルンがどのクラブと対戦することになるのかも注目したい。ブッフォンにとってはラストチャンスであり、選手たちもW杯出場を逃したレジェンドが最後の栄冠を手にするために、全身全霊でこの大会に臨むはずだ。

極寒のシャフタール、大音声のベジクタシュ

欧州クラブのベスト16ともなれば、どのクラブもクオリティを有する優秀なクラブに違いないのだが、それ以外の要素で対戦相手を苦しめる可能性のあるクラブがある。シャフタールとベジクタシュだ。

シャフタールはウクライナ東部に位置するドネツィクに本拠地をかまえるクラブだ。この地域の1月の平均気温は-4℃ほど。特にチャンピオンズリーグの試合は全てナイトゲームなので、それよりも低い気温の中でプレーしなければいけないだろう。

現在ウクライナリーグは中断期間に入っている。もちろん理由は寒いから。シャフタールの選手たちがコンディションを維持するのも難しいだろうが、ビジタークラブはより苦戦することだろう。

地鳴りのような大声援が響くボーダフォン・アリーナ。ベジクタシュはこの大音声を背にグループリーグ突破を決めた。

ライプツィヒのラルフ・ハーゼンヒュットル監督がこのスタジアムについて「耳をつんざくような轟音が我々を苦しめた」とコメントしたのも記憶に新しい。

クラブとしてCLでは初めてのベスト16入りに、サポーターたちの声援はこれまで以上に大きなものになるだろう。ガラタサライやフェネルバフチェなど、熱狂的なサポーターを有するクラブが多いトルコ。対戦相手は心して乗り込む必要がありそうだ。

抽選会の日程と視聴方法

組み合わせ抽選会は日本時間11日月曜日の20:00から、UEFA本部(ニヨン)で行われる。

なお、その模様はUEFA.comでライブ中継するようだ。贔屓のクラブがある場合は特に見逃せない抽選会をライブでチェックしよう。

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