長崎市長オスロ授賞式へ出発 「世界に核禁条約訴えたい」

 ノルウェー・オスロで開かれる核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)のノーベル平和賞授賞式に出席する田上富久長崎市長が8日、現地に向けて出発した。出発前に市役所で取材に応じた田上市長は「被爆地の代表として、ICANや被爆者と同じ場所に立つことで、(ICANが制定に向け尽力した)核兵器禁止条約こそ世界の規範だと伝えたい」と語った。

 田上市長は9日にオスロに到着し、ノーベル平和センターで展示する被爆資料などの内覧会に出席。10日の授賞式前にはオスロ市長と面談する。現地での被爆資料展示について「被爆の実相が伝わる契機になる」と期待した。

 一方、核保有国のうち米国、英国、フランスの駐ノルウェー大使が授賞式に欠席することについて「例年はほとんどの国が出席している。非常に残念だ」と話した。

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