元米兵2人が長崎で被爆者と交流 12月9日講演も

 アフガニスタンとイラクでの戦争に派遣された元米兵2人が8日、長崎市を訪問し、被爆者と交流し「原爆投下は正当化できない」「憲法9条を守ってほしい」と思いを伝えた。

 2人は、イラク戦争へ従軍した元海兵隊員のマイク・ヘインズさん(41)とアフガニスタンに派遣された元陸軍軍人のローリー・ファニングさん(40)。米国の元軍人らでつくる国際平和団体「ベテランズ・フォー・ピース」のメンバー。団体の活動の一環で来日した。全国11都市で戦争体験を語っている。

 長崎原爆被災者協議会の田中重光会長や森内實副会長らと懇談し、被爆体験を聞いた。その後、爆心地公園の原爆落下中心地碑に献花し、「ナガサキ不戦の集い」にも参加した。

 田中会長らと対面しヘインズさんは「多くの米国人は原爆投下は必要だったと信じているが、一般市民を大量に殺す原爆は正当化できない」、ファニングさんは「憲法9条を皆さんが守ろうとしていることが、勇気を与えてくれる。反戦運動が世界に広がることを期待している」と語った。2人は9日午後2時半から、魚の町の長崎市民会館で講演する。

被爆者(左側の2人)と懇談するヘインズさん(手前右)とファニングさん(奥の右から2人目)=長崎市岡町、長崎原爆被災者協議会

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