新市庁舎に児童らがクロマツ植樹 藤沢

 新年1月4日の業務開始に向け工事が続く藤沢市役所新庁舎(藤沢市朝日町)西側の市民広場で9日、小学生が苗木から育てた市の木クロマツの植樹と寄贈式が行われた。藤沢青年会議所が企画した「みんなで育てよう 心の森」事業。子どもたちは約45平方メートルのスペースに15本のマツを順々に植えていった。

 同事業は参加児童を公募し、4月に引地川親水公園稲荷の森で苗木を植えることからスタート。各班で「まつのすけ」「ふじまつくん」など名前を付け、月1回の観察日に草取りなどの作業を続けてきた。

 寄贈式には軍手とシャベルを持参した子ども117人と、その保護者や関係者ら約300人が参加。青年会議所の理事長は「皆が成長してこの市庁舎に婚姻届を出しに来るとき、このクロマツも大きくなって見守ってくれます」とあいさつした。

 稲荷の森から掘り起こし、根元を麻布にくるんで運んだマツは高さ約1・5メートル。子どもたちは「どっちに向けて植えようか」などと相談しながら作業し、植え終わると名札を掛け満足そうに眺めていた。

 新庁舎周辺では11月末に藤沢東ロータリークラブが「花咲く木陰ベンチ」事業としてサルスベリの木とベンチを寄贈した。今月16日に新庁舎の落成式典、17日には午前10時から午後4時まで市民向け内覧会(申し込み不要)が行われる。

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