地道な貢献たたえ 「第30回神奈川地域社会事業賞」表彰式

 「第30回神奈川地域社会事業賞」(主催=神奈川新聞社、神奈川新聞厚生文化事業団)の表彰式が9日、横浜市中区の神奈川新聞本社で行われた。地道な活動で地域に貢献した「NPO法人暮らし・つながる森里川海」(平塚市)、「グループ・芽」(鎌倉市)、「葉山メダカの会」(葉山町)の3団体に賞状などを贈呈し活動をたたえた。

 NPO法人暮らし・つながる森里川海は、相模川下流域で水辺の自然環境を復元し、子どもたちの環境教育活動を実践してきた。峯谷一好理事は「ことしNPO法人になり、活動を広げていっている。新たな出発への後押しでうれしい」と受賞の喜びを語った。

 グループ・芽は、精神障害者が地域で安心して日常生活を送れるよう外出支援やレクリエーション活動を展開してきた。関正紀代表は「地域で悩んでいる方はまだまだ多い。若い方にボランティアになってもらう活動も進めていきたい」と話した。

 葉山メダカの会は、絶滅危惧種クロメダカの一種である「葉山メダカ」の保護、飼育、繁殖活動を行ってきた。佐々木愼一会長は「受賞で小中学校の先生に理解してもらいやすくなった。子どもたちの親への啓発にも力を入れたい」と意欲を新たにしていた。

 審査委員長を務めた川本工業の川本守彦社長は人口減少と高齢化を指摘したうえ、「活動を地域に広め同志をつくり、前を向いて進んで行っていただきたい。そして、ぜひとも後継者を育ててほしい」と激励した。

© 株式会社神奈川新聞社