練習帆船、ハワイへ 横浜

 独立行政法人海技教育機構(横浜市中区)の練習帆船「日本丸」が9日、横浜港から米国ハワイへ向け遠洋航海に出航した。

 商船系の高等専門学校に通う96人(うち女子16人)の実習生は、冬の太平洋を帆走しながら協調性や責任感など船員に必要な資質や知識、技術を養う。

 新港ふ頭5号岸壁(同区)で出航式が行われ、石井啓一国土交通相らが訓示。船長は「北太平洋の大しけなどで到達するのは容易ではないが、乗組員と実習生の士気は高く、全員が一致協力してベストを尽くすと信じている」とあいさつした。

 市立港中学校吹奏楽部が歓送演奏を行う中、実習生は帆桁に次々と登り、帆船の最高儀礼である登檣(とうしょう)礼を披露。見送りに来た家族らに向けて「ごきげんよう!」と三唱し、帽子を振っていた。

 来年はハワイ日系移民150周年に当たることから、ヒロ(ハワイ島)とホノルル(オアフ島)に寄港して祝賀ムードを一層盛り上げる。来年2月8日に東京港に寄港する予定。

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