侍・稲葉監督、大谷に太鼓判 「二刀流出来る」「溶け込める」「愛される」

侍ジャパン・稲葉篤紀監督【写真:Getty Images】

侍ジャパンへの招集には「出てもらいたい。でも、その時になってみないと…」

 野球日本代表「侍ジャパン」の稲葉篤紀監督が10日、建山義紀投手コーチとともに埼玉県内で行われた日本通運主催の野球教室「日本通運×侍ジャパン 野球教室」に参加し、埼玉県内、そして全国各地から集まった102人の小学生を指導した。

 晴天に恵まれた中、ティー打撃などで子供たちのプレーにアドバイスを送り「野球日和でありましたし、子供たちも非常に素直で野球が上手くなりたいという情熱が伝わりました。レベルも高かったですし、非常にいい1日になりました。ジャパンのユニホームを見て、これを着たいと思ってくれるのが1番嬉しいことなので、ジャパンを着て野球教室が出来て良かったと思います」と語った。

 2005年から2014年まで日本ハムでプレーしていた稲葉監督。当然、話題は米MLBエンゼルスへの移籍が決まり、この日入団会見を行った大谷翔平投手のことに。引退した2014年まで2年間はチームメートとしてプレーしており、まず「彼の夢ではありましたし、夢を現実にさせたなと。私も嬉しく思います」と移籍を喜んだ。

 さらに「彼は人柄もいいし、コミュニケーションもとれますので、新しい環境にいって、日本語もなかなか通じない選手の間でもコミュニケーションとりながら溶け込んでいけると思います。(外国人だけの中でも)やっていけると思いますよ。彼は人柄も含めてやっていける。チームからも愛される選手になっていくと思います」と、すんなりとチームに溶け込めるだろうと太鼓判を押した。

入団会見は映像で確認、赤は「あんまり似合っていないといいますか…」

 メジャーでも二刀流でのプレーを目指す大谷。試合数の多さ、連戦の多さ、さらに先発投手の登板間隔や、日本とは比にならないほどの長距離移動と、環境は厳しくなる。それに対しても稲葉監督は「日本でも二刀流大丈夫なのかという声の中で、たった5年で日本で二刀流をやった。彼はメジャーでも十分に出来る力はあると思いますし、そこをとことん貫き通して、チャレンジしてほしいと思います」と、どこまでも二刀流に挑む姿を求めていた。

 侍ジャパンの指揮官としては悩ましくもある。メジャーリーガーになると、侍ジャパンへの招集はハードルが高くなる。当然「代表に出てもらえるのであれば、出てもらいたいという思いは持っています」というが「こればっかりはその時になってみないと分かりません」とも。大谷に限らず「当然ジャパンは(東京五輪などは)トップチームでいきますので、いまメジャーにいる選手も含めて出ていただけるなら出てもらいたいと思います」と、日本人メジャーリーガーへのラブコールも送った。

 大谷の入団会見の様子は、映像で確認したという稲葉監督は「僕も結構赤が好きなので、ユニホーム姿を見ましたけど、あんまり似合っていないといいますか、見慣れない感じがしました」と笑わせつつ「顔つき見ましたけど、非常にワクワクしているような顔つきしていて、楽しみだなと思いました」と期待を寄せた。エンゼルス移籍により、メジャー挑戦がいよいよ現実となった大谷。稲葉監督の言葉通り、華々しく活躍する姿を見せてほしいものだ。

(「パ・リーグ インサイト」吉田貴)

(記事提供:パ・リーグ インサイト)

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