リーガロイヤルホテル広島を運営していた(株)RRHHほか1社が特別清算

 (株)RRHH(旧:(株)リーガロイヤルホテル広島、TSR企業コード:740306448、法人番号:9240001012508、広島市中区基町6-78、設立平成3年9月、資本金1億円、代表清算人:五弓博文氏)は12月5日、広島地裁より特別清算開始決定を受けた。
 また、関連の(株)RRHK(旧:(株)リーガロイヤルホテル小倉、TSR企業コード:880418885、法人番号:2290801003930、北九州市小倉北区浅野2-14-2、設立平成4年6月、資本金1億円、代表清算人:同氏)は12月11日、福岡地裁小倉支部より特別清算開始決定を受けた。
 負債はRRHHが約89億5100万円、RRHKが約68億1600万円で、2社合計約157億6700万円。ともに(株)ロイヤルホテル(TSR企業コード:570091055、法人番号:2120001072198、大阪市北区)に対する債務のみ。

 RRHHは、広島市内中心部に客室490室、収容人数約900名の中四国地区最大級の都市型ホテルを経営。ピーク時の平成11年3月期には売上高約113億9600万円を計上した。しかし、多額の初期投資やその後の設備投資に対する資金負担が大きく、26年3月末時点で約91億7300万円の債務超過に陥っていた。
 27年3月期には減資して累積赤字の解消に充てるなど財務体質の強化を図っていたが、29年3月末時点で債務超過が解消できない状況にあったことなどから、29年9月1日付で会社分割により別途設立された(株)リーガロイヤルホテル広島(TSR企業コード:025734164、法人番号:1240001051645、広島市中区)に事業を承継し現商号へ変更。9月30日、株主総会の決議により解散していた。
 RRHKは、JR小倉駅北口の再開発に伴い、ロイヤルホテルを筆頭株主に地元企業の出資を得て設立し、5年4月に北九州市内で最大規模のハイクラスホテルを開業。JR小倉駅に隣接し交通の利便性が高く知名度は浸透しており、ピーク時の9年3月期には約57億9900万円の売上高を計上した。また、ロイヤルホテルグループとしてブランドイメージは高く、28年5月にはG7北九州エネルギー大臣会合が開催された。
 しかし、多額の初期投資に見合う売上高を計上できず、たびたび赤字を計上し、10年3月期末で累積赤字は約76億7300万円に膨らんでいた。以降、親会社から2度にわたり総額約77億円の債権放棄を受けて債務免除益を計上するなど財務体質の強化を図っていたが、23年3月期には内部造作物など総額60億円の減損損失を計上するなどして、29年3月期には約67億5800万円の累積損失を抱えていた。
 このため、親会社からの過大な債務を解消し、経営基盤の安定および収益体質の強化を目的に29年9月1日、会社分割によって、新たに(株)リーガロイヤルホテル小倉(TSR企業コード:025954849、法人番号:7290801023981、北九州市小倉北区)を設立。新会社が事業を継承し、当社は9月30日、株主総会の決議により解散していた。
   なお、リーガロイヤルホテル広島、リーガロイヤルホテル小倉ともに新会社が新たな運営会社となってこれまで通り営業している。

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