ハマちゃん先生が夢語る 大和市つきみ野中

 ベイスターズの浜口遥大投手(22)が12日、大和市のつきみ野中を訪れ「夢先生」を務めた。自身の経験を基に、2年生37人に夢の持ち方、かなえ方についてアドバイスを送った。

 日本サッカー協会が子どもの育成を目的に展開する「こころのプロジェクト」の一環。ユニホーム姿で体育館でのゲームなどに参加した浜口は、「ハマちゃん」の愛称で呼ばれるなど生徒たちと打ち解けると、後半はスーツに着替えて教壇に立ち、黒板にカードを並べて自らの野球人生を紹介した。

 佐賀県内で育ち、小学6年の時に卒業文集に記した将来の夢は「プロ野球選手」。高校時代は無名投手だったが、神奈川大時代は直球とチェンジアップを磨いて急成長。2年時に大学日本代表に選ばれた経験がきっかけとなり「夢が目標に変わった」という。

 生徒たちには「浮き沈みがあっても長所を伸ばせばチャンスをつかめる」「いつか夢へ向かうための選択肢が出てくる。より良い環境を選んでこの中で一人でも多くの人に夢をかなえてほしい」などと伝えた。

 授業を受けた本間修自さん(14)は「日本シリーズの活躍は格好よかったし、実際はすごく優しかった。将来についての悩みも親身に聞いてくれて『自分を貫いて頑張って』と応援してくれた」と満足げだった。

 ただ、生徒たちに気さくに声を掛けた浜口は「今季一番、日本シリーズよりも緊張した」と苦笑い。自身の目標を「リーグ優勝と日本一。もうワンランク上で言えば3年後、2020年の東京五輪に出たい」と明かした。

 チームメートで1学年上の左腕今永は、先月のアジアプロ野球チャンピオンシップで侍ジャパンの一員として好投。「今の僕にはできない。まだまだ追いかけないといけない。得意なところをもっと伸ばしたい」と刺激を受けているという。

 10日には同期入団の尾仲がFA制度で獲得した大和の人的補償により阪神へ移籍することが発表された。「同じ九州出身だし、仲も良いのですごくさみしい。お互いに活躍していつか投げ合える日が来れば」と願いを込めた。

© 株式会社神奈川新聞社