北朝鮮国連代表、人権問題で反発

北朝鮮の国連代表部は11日、国連安全保障理事会が同国の人権問題について討議したことを糾弾する公報文を発表した。朝鮮中央通信が12日、伝えた。

国連安保理は11日、北朝鮮の人権侵害状況に関する会合を開いた。会合では米国のヘイリー国連大使が、北朝鮮は自国民を搾取し、核や弾道ミサイル開発をしていると非難した。また、日本人拉致問題や脱北者問題なども議題として取り上げられた。

公報文は、「米国をはじめ敵対勢力が今年またもや国連安保理でありもしないわれわれの『人権問題』を上程、論議したのは国連憲章と国際法を無視して大多数の国連加盟国の意思に逆行する行為だ」と糾弾した。

また、国連安保理が人権問題を議論したのは、「安保理が米国に踊らされる道具に転落したということを実証しており、これは安保理に対する国際社会の信頼を地面に落とし、安保理改革の切迫性だけを浮き彫りにさせるだけだ」と主張した。

つづけて、「『人権問題』論議などでわれわれを少しでもどうすることができると思うなら、それはいつまでも実現されない単なる空夢にすぎない」と嘲笑した。

その上で、「われわれは、そのような汚らわしい行為にびくともせず、今回の会議を核強国の地位に堂々と上がった共和国との政治的・軍事的対決で負けた敵対勢力の断末魔のあがきとらく印を押し、強く糾弾する」と明らかにした。

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