大阪芸術大学写真学科がドローンの撮影技術を習得できる授業導入 2018年4月から 大阪芸術大学がドローンの操縦技能と空撮技術が習得できる授業を導入、来春開講する。講師にはドローン撮影の第一人者で一般社団法人ドローン撮影クリエイターズ協会(DPCA)代表理事の坂口博紀氏が写真学科3年生を対象に特別授業を実施する。

 大阪芸術大学(大阪府南河内郡 学長:塚本邦彦)は、2018年4月から、写真学科(学科長:織作峰子)に新たに加わる映像表現研究分野において、日本におけるドローン撮影の一人者であり「一般社団法人ドローン撮影クリエイターズ協会(以下DPCA)」代表理事の坂口博紀氏を招へいし、ドローンを使った授業を開始する。

 ドローン活用は映像・写真空撮にとどまらず農業、測量、インフラ点検からイベント利用まで、各産業に多岐にわたって広がりをみせている。このようにドローンの利活用が期待される一方、航空法や自治体の条例など様々な制約が多くあり、正しい知識と正しい操縦技術を持った人材を育成することはこれからの産業界において急務であると考えられる。このような状況を背景に大阪芸大では様々な活動シーンに応じた人材を育成し、各産業の発展に貢献することをめざし、ドローンによる空撮の授業を取り入れることになった。

 授業では国土交通省 講習認定団体と連携し、2日間の学内講座での検定合格者には10時間以上の飛行履歴確認後、国土交通省より飛行許可を受ける際に無人航空機の操縦知識や能力に関する確認を簡略化されるDRONE フライトオペレーター「操縦技能証明証」をDPCAから発行される。

 なお、開講に先立つ9月14日、写真学科の学生を対象に坂口氏による「ドローン利活用と今後の展望について」と題した特別授業を行った。当日は3年生約30名の学生が参加、「ドローンとは」、「その活用方法や改正航空法」といった内容の講義と実演を行った。

講義を行う坂口氏。

【概要】

■開設時期:2018年4月から写真学科映像表現研究分野において
■講  師:坂口博紀氏
■内  容:
 ドローンの基礎知識、将来性や安全を確保するための規則などの講義、
 実際にドローンを飛ばして練習できる実習を行う。
 写真学科は、静止画だけでなく、最新の動画撮影に取り組む「映像表現」分野も学ぶ。
 国内の大学で唯一「実験ドーム」を使った4Kプロジェクターによる全天周映像から、
 VR、既に水中撮影の授業も展開している。
■写真学科HP:http://www.osaka-geidai.ac.jp/geidai/departments/photography/

【坂口博紀氏プロフィール】

坂口博紀(大阪芸術大学写真学科客員教授 就任予定)

■活動履歴
平成11 年から京都、東京を中心にフリーランスの雑誌、広告カメラマンとして活動する。
平成22年 10 月広告撮影の事業を中心とする株式会社ミクスメディア設立し、
平成24 年 6 月よりドローンを用いたPV撮影を開始。多数の大手企業の空撮案件を経験する。
平成27 年9月一般社団法人ドローン撮影クリエイターズ協会設立、代表理事に就任。
これまでの総フライト時間は2000時間を超える。

■空撮実績
2016 年公開 映画『古都』空撮、大阪グランフロントCM撮影、JTB CM 撮影、
同志社大学・京都・流れ橋撮影、近畿大学・プロモーション撮影、
京都府プロモーションライブラリー、大阪 太陽の塔プロジェクションマッピング、
東洋タイヤCM、神戸開港150 周年帆船フェスティバル空撮、
金沢大学と共同で熊本地震被災地ドローン合同調査に参加、
その他産業向けのドローン運用も多数行う。

<一般社団法人ドローン撮影クリエイターズ協会とは>
ドローンを用いた撮影や操縦技術の向上、安全運営管理者の育成などを目的に2015年に発足した協会。

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