打者48人、投手16人 投手のハードル高い名球会入り、次なる資格達成は?

来シーズンに大台の250セーブ到達なるか注目のサファテ【写真:藤浦一都】

今季は荒木、阿部、鳥谷、青木が2000安打を達成

 毎年、様々な記録が達成されるプロ野球界。今季は中日の岩瀬仁紀投手が通算954試合登板、ソフトバンクのデニス・サファテ投手が54セーブ、則本昂大投手が8試合連続2桁奪三振といったプロ野球新記録が誕生する1年となった。また、中日の荒木雅博内野手、巨人の阿部慎之助内野手、阪神の鳥谷敬内野手の3人が通算2000安打を達成した。

 そして、青木宣親外野手は日米通算2000本安打を6月に達成。2000本安打は、投手の200勝、250セーブとともに名球会の入会資格とされており、昨季の広島・新井貴浩、阪神・福留孝介の2人に続き、今季は4人の打者が名球会の仲間入りを果たすことになった。

 荒木、阿部、鳥谷、青木が加わり、名球会の打者の会員は51人(会員48人、名誉会員3人)に。これに対して投手は20人(会員16人、名誉会員4人)と、数少ない。現代の日本のプロ野球では、先発中6日制が定着し、先発投手が1シーズンで先発するのは25試合前後。20勝を挙げるのも至難の技と言えるだろう。200勝に到達するには、20勝で10年、15勝で14年必要で、相当に高いハードルである。

 通算250セーブは、球界に投手分業化が進んだこともあって2003年12月に新たに入会資格に加えられたもの。そこから佐々木主浩、高津臣吾、岩瀬の3人が達成している。2000本安打は、ソフトバンクの内川聖一、ロッテの福浦和也、巨人から自由契約になった村田修一の3人が到達に近づいているものが、日米通算200勝、日米通算250セーブの到達が近い選手は誰か。近年の達成者とともに見てみると、そのハードルが高いことが、よく分かる。

近年の200勝&200セーブ達成者、大台が近づいている選手は…

○200勝(達成者17人)
2005年 野茂英雄(日米通算)
2008年 山本昌広
2016年 黒田博樹(日米通算)

▽達成に近づいている選手
170勝 岩隈久志(マリナーズ、日米通算)
164勝 松坂大輔(ソフトバンク退団、日米通算)
156勝 石川雅規(ヤクルト)
151勝 田中将大(ヤンキース、日米通算)
149勝 ダルビッシュ有(ドジャースFA、日米通算)
142勝 杉内俊哉(巨人)

○250セーブ(3人)
2000年 佐々木主浩
2003年 高津臣吾
2010年 岩瀬仁紀

▽達成に近づいている選手
229セーブ デニス・サファテ(ソフトバンク)
225セーブ 藤川球児(阪神、日米通算)
165セーブ 永川勝浩(広島)
156セーブ 平野佳寿(オリックスからFA権行使でメジャー挑戦)
128セーブ 上原浩治(カブスからFA、日米通算)※134勝

 200勝には現在170勝のマリナーズ岩隈があと30勝。続いて到達の可能性が高そうなのは田中将大、ダルビッシュ有の2人か。それでも、残り50勝前後が必要で3、4年は要することになるだろう。

 一方で250セーブには、ソフトバンクのデニス・サファテ投手が残り21セーブに迫っている。今季54セーブを挙げているだけに、順調にいけば、来季中に達成して外国人投手史上初の名球会入りとなる可能性もある。

(Full-Count編集部)

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