不登校、引きこもり…接する心得 専門家が講演 横浜

 不登校や引きこもりへの対応を学ぶ勉強会が14日、横浜市神奈川区の第一学院高校横浜キャンパスで開かれた。インターネットを活用し、不登校などの子どもや家族を支援する「全国webカウンセリング協議会」の町田、横浜両支部の主催で、教職員ら約30人が参加。同協議会理事長で教育評論家の安川雅史さんが講演、子どもの表情を読み取り、寄り添うことの大切さを訴えた。

 安川さんはいじめや不登校などの問題に取り組み、全国各地で講演会や研修活動を行うほか、テレビなどにも多数、出演している。

 講演では、子どもが学校へ行けなくなる前に何かしらの兆候があるはずであり、表情をしっかり読み取ることが大切だと強調。

 また、教員の側にも心のゆとりがなければ、生徒は相談しようという気にならないとした上で、「(教員も)何もかも忘れて楽しむ時間を持つことで、気持ちを切り替えて」とアドバイス。相談に乗る際は絶対にメモを取らず前かがみで話を聞くこと、どんなことを言われてもまずはうなずき、受け止めることが重要だと伝えた。

 いじめが原因で自殺した少女の事例を挙げながら、「『必ず守る』『一人で抱えないで』と伝えること。この一言があると、子どもが命を絶つことはない。皆さんに、子どもの命を守っていただきたい」と呼び掛けた。

 終了後、西湘地区の中高一貫校の女性教員は「相談に乗るときはボールペンなどとがった物を生徒のほうに向けてはいけないなど、具体的なアドバイスを多く聞くことができた。学校で共有したい」と話していた。

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