潜伏キリシタン遺産 春日集落に拠点施設 来月開館 歴史や魅力伝える 平戸市

 定例平戸市議会は15日、最終本会議を開き、来年の世界文化遺産登録を目指す「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」の構成資産「平戸の聖地と集落」に含まれる「春日集落」(同市春日町)の拠点施設の設置条例案など41議案を可決、同意し閉会した。

 1月中旬に開館予定の同施設は、同町の空き家2棟を活用。世界文化遺産登録を前に、増加傾向にある同集落の訪問者に文化的価値を再認識してもらうことなどを目的に、市が約5200万円かけ整備した。

 敷地面積は約600平方メートルで、木造平屋一部2階建ての展示棟には、来訪者のさまざまな知的要求に応えられるよう潜伏キリシタンや棚田に関する専門書、散策マップなども完備。木造平屋の交流棟には地元住民が交代で常駐する予定で、集落の歴史や展望スポットの魅力を伝えたいとする。

 市は「集落の皆さんと直接触れ合えるのは魅力。交流を通じ、地域の良さが多くの人に伝われば」としている。

1月開館予定の「春日集落」拠点施設=平戸市春日町(同市提供)

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