DOWAエコシステム、タイでの車リサイクルプロに参画

 DOWAホールディングスは15日、子会社のDOWAエコシステムが、トヨタ自動車が実施するタイでの自動車リサイクルプロジェクトに、廃棄物の適正処理パートナーとして参画すると発表した。豊田通商グループであるグリーン・メタルズが使用済み自動車を解体し、フロンガスやエアバッグ、潤滑油などを回収し、DOWAエコシステムのタイ子会社で適正処理する実証試験を開始した。

 タイは東南アジア有数の自動車市場だが、適正なリサイクルを行う制度が未整備で、不法投棄や不適正な解体処理などが行われた場合、環境問題を引き起こす懸念がある。こうした中、タイ政府、トヨタグループ、DOWAグループは、使用済み自動車のリサイクルに関するタスクフォースを4月に立ち上げ、協議を進めていた。

 DOWAエコシステムは2009年から東南アジアに進出し、現在はインドネシア、タイ、シンガポール、ミャンマーで環境・リサイクル事業を展開。有害廃棄物処理や資源リサイクルなどで実績がある。トヨタは環境負荷を抑えて廃車を処理する社会システムの構築を目指す「トヨタ・グローバル・100・ディスマントラーズ・プロジェクト」を打ち出し、2050年までに世界100カ所で廃車を適正処理する活動を展開している。タイはその取り組みでアセアン初の対象国となる。

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