空手で高校3冠達成 平塚の高3・石橋さん喜び報告

 空手道の女子個人形で、平塚市に住む横浜創学館高校3年の石橋咲織さん(18)が、全国選抜大会と全国総合体育大会(インターハイ)に続き、10月の国民体育大会を制し高校3冠を成し遂げた。14日に市役所へ凱旋(がいせん)した石橋さんは落合克宏市長らに喜びを報告。空手道が初採用される2020年の東京五輪に向けて「(出場は)夢だったが、この1年で目標になった」と力を込めた。

 胸に光る三つの金メダルが誇らしい。「3冠を目標にしていた。達成できてほっとしています」。喜びはひとしおだ。

 小学校時代から全国屈指の選手で小6からナショナルチーム入りする逸材も、昨年のインターハイは優勝を逃して3位。国体には出場すらできず、高校では無冠のままだった。

 ことしが高校生活最後のシーズン。「結果で恩返しがしたい」との思いが強かったという。毎朝5キロを走り込み、課題だった精神面も豊富な練習量で鍛えた。3月の選抜大会は右足の骨折を負いながらも初優勝。団体戦の形や組手も戦いながらの頂点に「3冠最初のタイトルがどうしても欲しかった。強い思い入れがあった」と振り返る。

 これが弾みとなり、7月のインターハイ、10月の国体も制覇。今月10日に開催された全世代対象の全日本選手権でも5位入賞し「小学校時代から毎年見学していた大会。本番ではやりきった」と充実のシーズンを振り返った。

 来春から大学へ。まずは大学日本一、そして、その先の東京五輪も見据える。将来性豊かな高校チャンピオンは「空手が分からない人にも感動させるほどの、力強さや技の切れのある形を打っていきたい」と意気込んだ。

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