2017秋「ここ滋賀」がOPEN。日本橋でお洒落すぎるアンテナショップ巡り

近江米いろいろ

こんにちは、もーさんです。最近チイキイロでは、「東京で感じられる地域」に注目していろんなところをリサーチ中。というわけで、チイキイロでは久しぶりとなる「アンテナショップ探訪」をお届けしたいと思います。

おいしい・懐かしいだけじゃない!日本橋のお洒落なショップへ

各地域のものが買える場所として、さまざまな世代の人が利用するアンテナショップ。なんとなく「素朴」で「田舎らしい」、「特産の食べ物や工芸品、ゆるキャラグッズ」を買える……そんな印象を持っているのではないでしょうか。

しかし!最近のアンテナショップは一味違います。スタイリッシュな外観やディスプレイ、洗練されたデザインのグッズ、個性豊かで他にはないイベントなど、その地域にゆかりがなくても楽しめる仕掛けがたくさん。銀座・有楽町と並んで多くのアンテナショップが点在する「日本橋エリア」にはお洒落すぎるアンテナショップがいくつもあったんです。

チイキイロ編集部が特に注目するショップがコチラの5軒。選んでいる基準は正直、独断と偏見ですが(笑)、女性の感覚にぐっと訴えかけてくるようなお洒落さがあり、"地域のステキな一面を発見できる"雰囲気のお店と言っておきましょう。

■日本橋ふくしま館 MIDETTE
http://midette.com/

■三重テラス
http://www.mieterrace.jp/

■日本橋長崎館
https://www.nagasakikan.jp/

■日本橋とやま館
https://toyamakan.jp/

■ここ滋賀
http://cocoshiga.jp/

この中でも、2017年秋にオープンしたばかりの「ここ滋賀」と、個性的なゲストのお話が聞けるイベントなどで評判の「三重テラス」に実際に訪れた様子を紹介したいと思います。

10月29日OPEN!お洒落すぎる「ここ滋賀」に潜入

ときは10月末の夕方。日本橋に滋賀県のアンテナショップが新規開店したというニュースを聞きつけ、早速行って参りました。

日本橋駅に降り立ち、B6出口のエスカレーターを上がったら……そこに見覚えのある(?)琵琶湖型のロゴが! 期待を裏切らない、洗練されたたたずまいの建物がありました。

できたばかりのお店ということもあり、この写真を撮る間にも道を行き交う多くの人が足を止めていました。お客さんは女性の方が多いのかな?と思いきや、男性の方も続々とお店を覗いています。私も早速中に入ってみることに。

入った瞬間、私は確信しました。ここはきっとおいしいお酒が飲める場所だ!しかもたくさんの銘柄を!

だってお店のレジと並んで、こんなステキなバーカウンターがあったんです!
こちらは「ここ滋賀」自慢の「SHIGA's BAR」。先日、日本酒・ひやおろし特集でもちょっとだけ紹介しましたが、きれいな水とおいしいお米ではぐくまれた滋賀のお酒はとっても味わい豊か。そんな滋賀県にある33の蔵の地酒が飲み比べできます。ついつい長居してしまいそうですね。

(もちろん買って帰ることもできます)

お酒だけではなく、近江米や近江牛、キャラクターグッズ、そして琵琶湖のしじみや鮒寿司など滋賀ならではのものが並びます。「重いお米を持ち歩くのは大変」という人のために、少量のかわいいパックを。「ふな寿司ってクセが強そう……」という人には、おしゃれなチーズ鮒寿司を。思わず手にとりたくなるポイントがたくさんです。それぞれのものが個性を発揮しながらも素敵な空間にまとまっていました。

近江米いろいろ
滋賀県で大人気?のキャラクターだそうです

グッズを買いながら、思わず店員さんに聞いてみました。
「面白いもの、かわいいものがたくさんでびっくりしました。どうやって選んでいるんですか?」
「ありがとうございます。こちらは滋賀県内の事業者さんから公募して集めました。でも、滋賀出身の私たちでも知らないようなものがたくさんあるんですよ。ぜひまたゆっくり見に来てくださいね!」とのこと。確かに、ひとつひとつじっくり見ていたくなるようなお店でした!

■ここ滋賀
http://cocoshiga.jp/
東京都中央区日本橋2-7-1

■「日本橋長崎館」に寄り道しつつ……

お酒に後ろ髪を引かれつつ「ここ滋賀」をあとにして、通り道にある「日本橋長崎館」に寄り道。こちらも女性の心をくすぐる、ステキな長崎を感じるポイントがいっぱいでした。ここで購入したものについては、また別の機会に。 二つ目の目的地である「三重テラス」へ急ぎます。

トークイベントを目指し、三重テラスへ

やってきました、三重県のアンテナショップ「三重テラス」。複合商業施設「YUITO」の一角にあり、和モダン風の外観はブランドのセレクトショップかと思うほどお洒落。飲食店も隣接していました。

お店に入ってすぐのところには「秋の炊き込みごはん」コーナーがありました。なるほど新米の季節だなぁ、とぼんやり眺めていましたがよく見ると……「あわび」に「伊勢えび」、「松阪牛」や「牡蠣」など高級食材がずらり! 三重県って実は、こんなA級グルメの宝庫だったんですね。

食材が良いということは、調味料やお出汁も自然に良いものが集まります。他のアンテナショップで見るよりも、種類の多さやデザインがワンランク上のような印象を受けました。ごま油好きなら必ず知っている「九鬼のごま油」も三重県なんですね(知らなかった……)!

■「三重の宝トーク」で猟師さんの生き様を知る

さて、三重テラスでは食べ物や工芸品を楽しめるだけではありません。三重の”いま”を知るさまざまな催しが2階のスペースで開催されています。中でも人気なのが、地元で作り手として活躍する方をゲストに招く「三重の"宝"トーク」。「暮らしの中で本当に大切にしていること」をテーマに、第1回は米農家さん、第2回は海女さんをゲストに迎えました。第3回の今回は、松阪市飯南町で活躍する猟師・杉山さんに、山の暮らしについてたっぷり1時間半お聞きします。

ナビゲーターは中村真さん(写真左)。中村さんは広島県を拠点に「尾道自由大学」という学びの場を主催し、日本各地の暮らし・自然と結びついた神社や信仰について研究しています。

この日の主題は「生きることと食べること」。みなさんは普段、どれだけ「命をいただいて、食べて、生きている」という実感があるでしょうか? スーパーや飲食店で加工された食材を見るだけの私たちの生活。食べ物が元々どんな姿か、どんな工程を経ているか、目の当たりにする機会はほとんどありません。しかし狩猟を生業とする杉山さんは「生きるために命をいただいている」という意識が常に身近にあるのだそうです。

以前杉山さんは貝殻の加工職人でしたが仕事として続けることが難しくなったとき、自然に猟師という選択肢が出てきたのだといいます。「魚釣りが好きだったり、近所に猟師のおじさんがいて憧れていたり、"自分の食事を獲ること"が身近にあったから、その延長という感覚なんだ。」

犬と一緒に山に入り、鹿や猪を獲る日々。昨今、全国的に社会問題となっている害獣(畑などを荒らす鹿や猪)の駆除のため狩猟する人が増えていますが、杉山さんはあくまで食べ物として活用・販売するのが目的。道なき道を歩き、動物の命と対峙しながら食べ物を得る……そのことが「生きている実感」につながるのだと言います。

「誰かにとっては音楽とか、アートかもしれない。僕にとっては、猟をして獲ったものを食べることこそが、自分が生きていると感じることなんだ。」
杉山さんのご自宅に訪れた中村さんが重ねます。「獣を狩って、さばいて、肉にするまでの全部が目の前にあるんですよ。それに、その猪も周りの草木や動物を食べて、つまり三重の山の中で命をもらって育っている。」

そういった"地域で生まれるものを食べる"ことが、どれだけ豊かなことかを強く感じたそうです。杉山さんも「僕にとってはもう当たり前なんだけど」と笑いながら、「そこで育まれたものをいただいて生きることが、自分たちの生活にも日本の国土のためにも大事だと思います。」と締めくくっていました。

都会の生活の中では遠くなってしまっている「食べる」と「生きる」の距離。こうした地域の現場のことを知って、少しでも見方を変えられたら……と、私自身がお話を聞きながら思ったのでした。
トークの最後に、「来年3月、杉山さんと以前出演した海女さんのところをめぐるツアーを開催します!」という発表が。詳細は決まり次第お知らせされるということです。食べ物と密接につながれる三重の地をこの目で見たい……そして猪肉を食べてみたい!と思った方はぜひ三重テラスさんの情報をチェックしてくださいね。

■三重テラス
http://www.mieterrace.jp/
東京都中央区日本橋室町2-4-1
 

日本橋のお洒落アンテナショップ探訪記、いかがでしたでしょうか? ご当地のもの=田舎っぽい、素朴な感じ……という印象を変えるような、わくわくする出会いがたくさんありました。各ショップでは季節によってさまざまなイベントをしているので、またお伝えしていきたいと思います。

~おまけ~ 滋賀のくせ者グルメを試食!?

アンテナショップに行ったらお土産はつき物。今回は、「ここ滋賀」店員さんのオススメする変わった一品……「チーズ鮒寿司」を編集部で試食することに! 

強烈な風味の鮒寿司と濃厚なチーズ。一体どんな味になることやら。編集部女子3人で恐る恐る覗き込みつつ、ハサミで封を開けた瞬間漂う、超個性的な香り。。。

これだけ見ると、かなり怪しいビジュアル

「すごい発酵臭!」と叫びながらも、いただきます! ……まずやってくるのは、お魚の酸味。そこにチーズのコクと塩気。香りも、食べてしまえば案外いける。うん、これはお酒にぴったり!! おそらく酢で締めたお魚やカビ系チーズが好きな人はおいしく食べられるはず。

とはいえ、3人中2人は「おいしい」、1人は「……(無言)」という反応だったので、人によって好き嫌いが分かれるみたい。ちょっとした飲み会に持っていったら、賛否両論ありながらも盛り上がるかも?と思いました。ぜひ、よく冷えた白ワインか辛口の日本酒を合わせてどうぞ!

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