エア・ウォーター、子会社の機器製作工場が完成 エンジ事業のコスト競争力強化

 エア・ウォーター(会長・豊田昌洋氏)は18日、子会社のエア・ウォーター・プラントエンジニアリングが建設を進めていた機器製作工場の「堺製作所」(大阪府堺市)が完成し、同日に竣工式を行った、と発表した。同製作所はエア・ウォーターの堺事業所構内に立地。

 堺製作所の投資規模は約16億円で、建築面積は3590平方メートルの地上1階建。製作品目は、深冷空気分離装置(VSU、V1、V2、V3)および附属ユニット、PSA方式ガス装置など。ホイストクレーンやプラズマアーク溶接機などの設備がそろっている。

 北海道を除き、エア・ウォーターグループのエンジニアリング事業は、播磨製作所(兵庫県加古川市)と堺製作所の2拠点体制で設備機器を製作していた。エア・ウォーターグループは今回の新しい堺製作所の竣工に合わせて、分散していた製作拠点を堺製作所に統合し、グループ外で外注委託していた品目の内製化を進めることで、空気分離装置などのコア事業における価格競争力と商品開発の向上を目指す。また、堺製作所ではLNG関連機器の製作インフラを整備するとともに、先行して同分野の機器を製作する札幌製作所(北海道石狩市)と連携することで、国内の機器製作体制を強化する方針だ。

© 株式会社鉄鋼新聞社