開票「日本一遅い」 相模原市議会で批判 10月衆院選

 21日の相模原市議会一般質問で、10月の衆院選の開票作業が問題視された。質問に立った岸浪孝志氏(民進・市民)は「開票所によって偏った票の出し方は選管(選挙管理委員会)の使命である適時の公表と離れた状態。日本一遅い結果だ」と厳しく指摘した。

 市選挙管理委員会事務局は、「慎重な開票作業を進めるほど開票に時間を要するという現実もある。作業内容の迅速化の検討が必要」との認識を示した。

 市選管によると、衆院選小選挙区の開票速報は中央区の1回目は午後10時半、最終が午前0時40分だったのに対し、緑区は1回目午後11時、最終午前0時43分、南区は1回目午前0時、最終午前1時19分だった。

 初回発表で最大1時間半、最終結果で約40分の差があった。

 市選管の井上誠事務局長は「開票作業の進行に関する目標設定と、適時発表について市と区の選管で意思疎通が不足していたことに原因があったと考えている」と答弁。「次の選挙に向け、投票用紙読み取り分類機や計数機の活用による、正確で速やかな作業を進める」と約束した。

 投票用紙読み取り分類機は現在、市は1台保有しているが、11月30日の代表質問で阿部善博氏(自民党相模原)の質問に、市選管は(3区に2台ずつ配置するために)新たに5台導入が望まれる、としている。

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